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光が丘のショッピングプラザ

 光が丘および大額二丁目界隈には、かつてはマンモス団地の旺盛なショッピング需要に応じ、複数のショッピングセンターが立地。野々市から買い物に訪れる人もいるほどの商業集積地だったようです。

最終修正:令和6年4月15日 (3)

::東友ショッピングプラザ

 かつて光が丘のシンボルともなっていた「東友ショッピングプラザ」。商業集積地であった大額二丁目でも最も賑わっていたお店だったようです。1階が店舗、2階〜6階がアパートという構造で、完成当時は非常に近代的なビルとして偉容を誇ったことでしょう。

 昭和50年(1975年)12月13日、(株)東京ストアーが手掛けた「東陽ビル」として、隣の東京ストアー額店が入る「陽光ビル」とともに完成しています。

 

▼じゅんさんからのコメントです
 大額2丁目バス停と光ヶ丘口バス停の間にあった、東京ストアー額店と東友ショッピングプラザには、幼い頃からよく買い物に行っていました。

 東友ショッピングプラザの中には、百万石うどん、衣料品店、凡ずし(持ち帰り専用の寿司屋)、リサ・コレクション(本屋さん)、ボンボ(パン屋さん)、和菓子屋さんなどがあって、かつてはけっこう賑わっていました。いつの間にかテナントが次々と姿を消していき、晩年の店内はほとんどが空きスペースとなっていました。

 数年前に東友ショッピングプラザが取り壊されて、跡地は隣にある東京ストアーの駐車場となりましたが、その東京ストアーも今年の2月に閉店となりました。先日、東京ストアーの前を通ってみると、建物の取り壊しが始まっていました。額地区の象徴ともいえるあの建物が姿を消すのは、やはりさびしいことですね。

 ちなみに大額線(野々市車庫−大額2丁目)があったころは、最寄りのバス停から大額ゆきのバスに乗って、買い物に行っていたこともあります。
 (情報ご提供:じゅんさん)

 テナントがほとんど無くなって、がらんどうのフロアがあらわになっていた光景は衝撃的でした。賑やかだった時代の東友には、たしか1、2回、トイレを借りにお邪魔したくらいだったと思うのですが、うっすら記憶にあります。その頃の面影が全くなくなり、ショッピングセンターがこんな姿になってしまうのか……と思い、呆然としました。

▼TOMさんからのコメントです
 リサ・コレクションとか懐かしいですわ〜。自分も小学校の文具をよく買った買った!百万石うどんのにおいが漂ってたのも懐かしいです。

 もりさけてんさんの写真の時代は、チェーン的な床屋が写ってるのでもうだいぶ末期の東友ですね…。東友ショッピングプラザの看板も老朽化からかすでに外されたあとの写真のようです。

 当時はいまのシダックスの場所もスーパーと衣料品店でしたし、まつり寿司の場所もキリン堂でした。日常の買い物があの一帯で済んでしまう賑わった場所だったので、大額線は買い物客も利用してたかもしれませんね。当時の記憶があっていまも面影があるのはウイングくらいになりました。
 (情報ご提供:TOMさん)

 光が丘住宅バス停前の県営住宅も姿を消して久しいですし、額もずいぶん風景が変貌しましたね。

 「シダックス」のあった場所も、いまはフィットネスクラブ「エイム」に変わりました。

 TOMさんのご協力により、時代ごとの店舗一覧を付記することができましたので、ご覧下さい。なおソースは古い住宅地図とのことです。

 ●昭和51年(1976年)開店当時
 ・喫茶憩
 ・焼肉とんとん
 ・手打ちの百万石
 ・凡ずし
 ・フラワーきたむら
 ・第一ドライ
 ・手芸アミー
 ・写真ピース
 ・カバンほていや
 ・かなざわトイス
 ・文具リサコレクション
 ・婦人衣料ミロ
 ・クスリ東友トモエ
 ・和洋品おおふで
 ・ベーカリーボンボ
 ・かつぱラーメン
 ・ケーキハウスナカタ
 ・総合衣料かわかみ

 ●昭和58年(1983年)
 ・スナックコーヒー憩
 ・喫茶スナック李里
 ・うどん百万石
 ・和洋酒おおふで
 ・第一ドライ
 ・靴・鞄ほていや額店
 ・手芸アミー
 ・写真の店ピース額店
 ・おもちゃのトイス額店
 ・東友トモエ
 ・リサイクルショップてんとうむし
 ・凡寿し
 ・フレッシュ・ベーカリー・ボンボ
 ・かっぱラーメン
 ・リサ・コレクション
 ・ケーキハウス・ナカタ
 ・トレビアンボンボ

 「カバンほていや」が「靴・鞄ほていや」になり、「クスリ東友トモエ」がただの「東友トモエ」になっています。この頃が東友としての最盛期だったのではないかと思われます。

 ●平成2年(1990年)
 ・化粧品東友トモエ
 ・シューズセンターほていや
 ・手芸アミー
 ・セーム
 ・文具リサコレクション
 ・クリーニング第一ドライ
 ・写真の店ピース
 ・ミセスファッションエリーナ
 ・手打ちの百万石
 ・かっぱラーメン
 ・和洋酒おおふで
 ・凡ずし
 ・ケーキハウスナカタ
 ・喫茶憩
 ・ファミリースナック李里

 この頃がTOMさんが最も思い出に残っている時代とのこと。当初クスリ店だった「東友トモエ」が、いつの間にか化粧品店になっています。はじめはカバン店だった「ほていや」も「シューズセンター」に。

 ●平成7年(1995年)
 ・化粧品東友トモエ
 ・シューズセンターほていや
 ・クリーニング第一ドライ
 ・ファミリースナック李里
 ・ミセスファッションエリーナ
 ・手打ちの百万石
 ・和洋酒おおふで
 ・凡ずし
 ・ケーキハウスナカタ
 ・美容室コレクション
 ・フレッシュコーヒーの店

 開店当初からの名物(?)テナントだったリサコレクションやかっぱラーメンが消えています。しかし「美容室コレクション」は、もしかすると「リサコレクション」の業態転換した姿なのかも?

 ●平成12年(2000年)
 ・子供服のリサイクルショップイエロー
 ・ドルチェ
 ・化粧品東友トモエ
 ・クリーニング(株)金沢第一ドライ
 ・ミセスファッションエリーナ
 ・手打ちの百万石うどん
 ・銘菓処なかた
 ・美容室コレクション
 ・フレッシュコーヒーの店

 「銘菓処なかた」は「ケーキハウスナカタ」からの商売替えでしょうか。それにしても、途中で業種・業態を転換したと思われるるテナントの多いことに眼が留まります。比較的晩年まで賑わっていたのも、変化を感じ取り変わることのできるテナントが多かったからなのかも――。

 ●平成17年(2005年)
 ・クリーニング(株)金沢第一ドライ
 ・ミセスファッションエリーナ
 ・手打ちの百万石うどん
 ・銘菓処なかた
 ・美容室コレクション
 ・フレッシュコーヒーの店
 ・理容KING

 *最終期の姿で、激安理容店チェーンの看板が目立っていました。
  (冒頭の写真参照)

 なお、この激安理容店の場所に、元々「和洋酒おおふで」が入っていたそうです。
 (情報ご提供:TOMさん)

 その後、隣接していた東京ストアー額店も平成24年(2012年)2月26日に閉店。建物は取り壊されました。


 
 平成27年(2015年)5月15日、跡地には「コープおおぬか」がオープンしました。

::サンプラザ額

 かつて、大額二丁目バス停(市内方向)の後背地にはカラオケ大手チェーンの「シダックス大額クラブ」がありましたが、この建物もまた、もともとは昭和52年(1977年)7月30日にオープンした「サンプラザ額」というショッピングセンターだったようです。

 
 ▲元ショッピングセンターだったシダックスの建物

 「サンプラザ額」は食品スーパー「バザール額店」と衣料品の「福進チェーン額店」がキーテナントとなっていたようです。

 オープンを知らせる広告によると“まったく新しいアメリカ風のスーパーセンター”として生まれたショッピングセンターで、往時は道路に面した側、のちに「GIGI」入口となったところがエントランスとなっていたようで、写真右手の鉄骨が剥き出しになっている駐車場部分も、もともとは店舗の一部だったといいます。

 その後、昭和62年(1987年)3月にディスカウントストア「アルファ額店」として業態変更され、経営も(株)バザールフーズから独立した「(株)アルファインターナショナル」という会社が担うこととなったようです。

 さらに平成4年(1992年)6月2日、今度はフクシン(株)が自ら経営する「エブリィーマート ディズ」に変わり、食品部門は「グリーンストア額店」が担当。平成7年(1995年)の住宅地図でも同様の状況でしたが、平成12年(2000年)の地図ではグリーンストアもまた姿を消しており、店名も「スーパーセンター ディズ」に変わっていました。

 この時代はフクシン(株)が自ら経営する食品スーパー「ディズN店」がキーテナントとなり、衣料品部門は福進チェーンの(株)やなぎや衣料店が担当していたようです。

 これがショッピングセンターとしての最後の姿となり、平成13年(2001年)に「シダックス金沢大額クラブ」としてオープン――という流れで変遷することとなりました。

 
 ▲大額二丁目バス停とシダックス

 「シダックス金沢大額クラブ」は(株)大新東北陸支店事務所も店舗内に置かれるなど、石川県におけるシダックス進出の拠点ともなっていたようですが、平成27年(2015年)12月6日に閉店――。また建物の一角で営業されていた「美容室GIGI」もこれに前後して窪町へ移転。平成28年(2016年)4月に訪れたところ、すでに更地となっていました。

 
 その後、跡地には令和2年(2020年)12月1日にフィットネスクラブ「エイム サウスフォート」がオープンしました。

 それにしても、大額二丁目は南から「サンプラザ額」「東友ショッピングプラザ」「東京ストアー額店」と、大規模な商業施設が3軒も密集していたわけですね。かつて地元スーパーの2大巨頭であった「バザール」と「東京ストアー」がほとんど並んで立地していたというのも驚くべきことですが、それだけ旺盛な買い物需要があり、切磋琢磨しながら共栄できていたのでしょうか。

 生鮮食料品やグロッサリーのみならず、道路向かいには衣料スーパーの「ウィング大額店」もありましたし、かつてはその並びに「おもちゃのキノミ 額店」も独自店舗で営業していたようで、その商業集積地ぶりがしのばれます。かつての大額二丁目は野々市方面からのバスで買い物に訪れる人もあったほどだったそうです。

 しかし、平成2年(1990年)の住宅地図を開くと「おもちゃのキノミ」が無くなっており、また「サンプラザ額」から「バザール額店」も姿を消し、少しずつ変化が生じている様子がうかがえます。

 この大額二丁目の商業エリアにあって昔のまま営業していたのは「ウィング大額店」のみとなっていましたが、それも平成29年(2017年)6月25日に閉店となってしまいました。わざわざバスで買い物に来る人がいたほどの賑わいは、なかなか想像しがたい場所となっています。

 そんななか、東友および東京ストアーの跡地に「コープおおぬか」が開店したことは朗報といえそうです。

::光が丘県住と光が丘商店街

 一方、「光が丘住宅」バス停のほうにも、かつては商業施設があったようです。

 ここは広い待機スペースを持つ転回所が整備されており、ミニバスターミナルのような雰囲気ですが、かつて、そののりばに面して5階建ての「石川県住宅供給公社共同住宅アパート」があり、その1階には商業スペースとしてテナントが入居していました。

 昭和46年(1971年)〜昭和47年(1972年)3月30日にかけてのいずれかの時期には「F.バザール光が丘店」が開店。同時期には8番ラーメンも入居していたようです。昭和51年(1976年)の住宅地図では健在でしたが、昭和52年(1977年)の地図では8番ラーメンも含めてすでに撤退済のようでした。

 昭和55年(1980年)の住宅地図では、次のテナントが見受けられました。

  • 中国料理広東
  • 割烹おでん名船
  • 小堀家具店
  • 喫茶モミの木
  • おでん・焼肉まるはち
  • マルイシ工芸

 バザール跡の区画を分割し、複数のテナントに入ってもらったのでしょう。

 平成12年(2000年)の住宅地図によると以下の店舗が記載されていました。

  • 北陸オフィスライフ(株)
  • 喫茶スナック シャララ
  • 居酒屋 吾空
  • すし捨光ヶ丘店
  • ほりき接骨院
  • トム工芸
  • アサヒエンジニアリング

 
 ▲現在の光が丘住宅バス停

 しかし、「額第二住宅」としての開発の頃からあった古いビルということもあって老朽化していたのでしょう。平成15年(2003年)頃に解体されています。

 その後、跡地は月極駐車場となり、少なくとも平成22年(2010年)頃までそうなっていましたが、平成23年(2011年)頃に宅地として分譲され、現在は民家が立ち並んでいます。

 このほか、のりばの北側には「光が丘商店街」と名乗る古い商店街が現在も息づいています。複数の店舗が入った長屋のような構造です。スーパーが進出する以前は、ここが団地の台所だったのでしょうか。

 
 ▲光が丘商店街

 
 ▲光が丘商店街には管理人とよく似た名前の酒屋さんも営業されています

 このさらに北側には、かつて「月乃湯」という銭湯があり、団地の憩いの場となっていたようです。光が丘住宅での車内放送で流れていた『公衆浴場、家族風呂、月乃湯へお越しの方は、こちらでございます』との広告を記憶されている方もおられるでしょう。

 その「月乃湯」もいまはなく、住宅地として分譲されています。平成19年(2007年)の住宅地図には記載がありますが、平成20年(2008年)の地図では空き地になっていることから、この間のいずれかの時期に店を閉めたようです。


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