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ファミィと輪島マーケット

最終修正:令和6年4月2日 (2)


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:: 輪島のショッピングセンター「ファミィ」

 輪島市にあったショッピングセンター「ファミィ」は輪島市への大型店の進出に対抗しようと、「おおつか」をはじめ市内24に及ぶ商店主で構成された「輪島市商業協同組合」が、国の高度化資金を活用して水田を埋め立て、地上2階建ての施設を作り上げたものです。

 開発計画中の名称は「ファミリータウンわじま」だったようです。

 昭和58年(1983年)11月10日、盛大にオープンの日を迎えています。

 「ファミィ」という名称は“ファミリー”にちなんだもので、家族連れに愛される場所との願いが込められていたそうです。オープン初日にはスクールメイツの踊りと御神事太鼓による華やかなオープニングセレモニーが行われた様子です。

 当初は(株)輪島マーケットによる食品スーパー「おおつかファミ―店」および衣料スーパー「トーカマート輪島店」がキーテナントでした。

 昭和60年(1985年)版の住宅地図によると、当時のお店は次の通りでした。

 おおつか
 むらかみ
 おおつみ
 ニューフルカワ
 俵ずし
 ぱっくん
 マイルド
 ファミリエ
 まごたろ
 文化教室
 アムール
 わら荘
 ミッキー
 メイド21
 ポニー
 ひがし
 タカミネ
 みやもり
 なかよう
 ライヴ
 寺久保フォト
 案内所
 ワタナベ
 BEN
 トーカマート

 店舗の北側が食品の「おおつか」、南側が衣料品の「トーカマート」だったようですね。しかし、衣料品部門は 平成6年(1994年)〜平成8年(1996年)の間に「ウィングファミィ店」へと変遷しています。

 店舗への進入路は当初は西側のみだったようですが、その後、きらめき橋の開通とともに店舗東側の取り付け道路がメインルートとなりました。

 
 ▲バス停も設置されました

 きらめき橋の開通は商業界にとってもエポックメーキングだったらしく、平成12年(2000年)9月21日、ドラッグストアの「シメノドラッグ輪島店」(現:マツモトキヨシ)が進出。続いて平成15年(2003年)12月11日には奥能登最大級の規模を誇るパワーセンター「パワーシティワジマ」(「ワイプラザわじま」と「ホームセンターワイホーム」)がオープン。ファミィの強力なライバルの出現となりました。

 その後も、平成19年(2007年)9月18日に「クスリのアオキ輪島店」が開店し、河原田川西側は激戦地となりました。

 平成25年(2013年)1月2日、キーテナントであった(株)輪島マーケットが自己破産申請を行い、事業停止。これにより、「おおつかファミー店」の営業はファミィを管理する輪島市商業(株)側に継承され、「ファミィ食品館」となりましたが、「ウィングファミィ店」については姿を消すこととなりました。

 令和4年(2022年)12月25日、ファミィ食品館が閉店……。そして令和5年(2023年)3月7日をもって「ファミィ」そのものも閉館しています。

 組合では新しくスーパーを営業するテナントを募るなど、営業継続への努力も続けられていたようですが、手は挙がらず、最終的には電気代の支払いなども滞ったことから、破産申し立てが決まってしまったということでした。

 
 ▲ファミィ


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 ファミイの当初のキーテナントであった「(株)輪島マーケット」は、ファミー店のほかにも輪島市内に何店舗かのチェーン店を保有していたようです。

:: おおつか朝市店

 昭和36年(1961年)12月15日、輪島市の朝市通り沿いにて「フードショップおおつか」としてオープンしたもので、おそらくおおつか創業のお店だったのでしょう。

 昭和45年(1970年)10月2日に「ゴールデンファミリーショップおおつか」として、新装オープンを果たしています。

 昭和45年(1970年)10月10日、西隣に(株)サクラ屋による4階建ての衣料スーパー「トーカマート輪島店」がオープン。おそらく、食品部門と衣料部門で相互に補完し合い、共存共栄の営業が続けられたのでしょう。

 昭和63年(1988年)までに「おおつか朝市店」と改称されましたが、平成7年(1995年)〜平成8年(1996年)頃に閉店……。跡地は「ホテル高州園朝市店 朝市みやげ処」となりました。


:: 輪島第一プラザおおつか

 昭和49年(1974年)11月9日、河井町高校通りにてオープン。「ファミィ」の実質的な旧店舗といえる存在だったのではないかと思われます。ファミリーレストラン「ポルカ」というお店を併設していたようです。昭和61年(1986年)〜昭和62年(1987年)頃に閉店し、跡地は「北國銀行輪島支店」となっています。


:: セコンドフード畠田店

 (株)輪島マーケットの姉妹店として、昭和54年(1979年)7月24日に「セコンドフードおおつか」としてオープン。畠田は鳳至町の小字で、のらんけバスの新橋通りバス停より南側に入った住宅地にあり、売り場面積99uの小型店舗だったようです。

 昭和63年(1988年)までに「セコンドフード畠田店」となっています。平成4年(1992年)〜平成4年(1992年)までに閉店し、平成6年(1994年)の地図では「輪島特産品開発(株)」という会社名が記されていましたが、その経営者の方の氏名はスーパー時代と同一でした。現在は民家となっています。


:: セコンドフード上町店

 こちらも「セコンドフード上町店」を名乗っていたようです。詳しいオープン日時は不詳ですが、昭和60年(1985年)〜昭和61年(1986年)の間に、鳳至上町の旧「天野木材倉庫」だった場所にて開店しているようです。いまののらんけバス鳳至上町通りバス停近くにあたります。平成4年(1992年)頃に閉店。その後は、住宅地図ではもとの通り「倉庫」となっています。


参考文献
 「北國新聞縮刷版」各号
 「ゼンリンの住宅地図 輪島市」(日本地政協会)85年版
 「日本スーパー名鑑」(商業界)各号



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