想い出の城北ショッピングセンター
春日町バス停前のランドマークといえば、やはり「城北ショッピングセンター」でしたね。かつてはバスを利用して訪れた買い物客も多かったものと思います。
最終修正:令和5年6月21日 (4)
この「城北ショッピングセンター」は地元・金沢市を中心にスーパーマーケットチェーンを展開していた(株)ナルックスが手掛けた複合商業施設で、鉄筋3階建ての建物に、食品スーパー「ナルックスなるわ店」を核として老舗の風格が存在感を見せていたものでした。
残念ながら、令和2年(2020年)11月29日を最後に完全閉店となりました。
建物は取り壊され、跡地には令和4年(2022年)5月25日「クスリのアオキ鳴和店」がオープンしました。
「城北ショッピングセンター」は当時の(株)鳴和フードセンターによって昭和47年(1972年)6月2日にオープンしています。
かつて鳴和町の国道沿い、現在「はくさん信用金庫鳴和支店」になっている場所にあったという旧「鳴和フードセンター」からのリロゲートの形です。
元々この場所には「三菱中古車センター」や「日立建機金沢サービスセンター」など、小売店とは異なる物件が並んでいたようですが、その跡地が開発され、見事なショッピングセンターがデビューしたというわけです。
オープン当日の北國新聞朝刊に掲載されている広告によると、城北ショッピングセンターは食品スーパーマーケット「鳴和フードセンター」と衣料スーパー、バラエテーショップの「いとはん」を核とし、専門店としては「資生堂化粧品」「8番ラーメン」「山さんすし」など計21店舗が出店していたようです。
2日後の6月4日付け北國新聞朝刊「セールスポイント」のコーナーでも城北ショッピングセンターがさっそく取り上げられており、
日常生活品の全てをワンストップでショッピングできるショッピングセンターは当時としては非常に画期的なものだったようで、この店が出店した頃から金沢市では郊外型スーパーへの流れが加速していくこととなったようです。
開店から3年目、昭和50年(1975年)当時の住宅地図からテナントを抜き書きしてみると次のようになっていました。
▼昭和50年(1975年)当時の城北ショッピングセンター
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なんと当時はレコード店の「山蓄」が入っていたのですね。
昭和51年(1976年)8月6日には城北ショッピングセンター隣接地に「ホームセンターナルワ」が開店しているようです。2階には本社事務所が入りますが、現在ホームセンターについては閉店し、店舗だったフロアはそのまま屋内駐車場として利用されています。
その後、昭和58年(1983年)に城北ショッピングセンターは東側部分の増築が行われているようです。
▼昭和58年(1983年)当時の城北ショッピングセンター
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昭和52年(1977年)8月21日に(株)いとはんはジャスコ(株)傘下の「いとはんジャスコ(株)」(のちの北陸ジャスコ)へ合流。店名も「いとはん」から「ジャスコ」に変わっています。
「石川の企業」によると、昭和54年(1979年)に北國書林城北店がオープン。これにより書籍売り場が「ナルワブック」から変更されたものと思われます。
3階にあったウメダデンキは2階になるなど、2階と3階でテナントの入れ替えが行われていたようです。また「山蓄」はすでに無くなっています。
1階の食堂街については、山さん寿司が回転寿司の元禄寿司に。8番らーめんは無くなり、代わりに百万石うどんが出店と、これもわりと変化が見られます。
その後、平成元年(1989年)8月に(株)鳴和フードセンターは現社名の「(株)ナルックス」に社名を変更。これによりスーパーマーケットの店名も「ナルックス」となっています。
▼平成2年(1990年)の城北ショッピングセンター
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おもちゃの「キノミ」や書籍売り場「書林」が健在で、しかも電化製品は「ジョーシン」と、かなりの充実ぶりです。
管理人はこの時代の城北ショッピングセンターが同店の原体験。非常に賑わっていたことをよく憶えています。いまでいうアル・プラザやイオンと同じくらい繁華でした。おそらく、この頃までは「城北ショッピングセンター」を目的地としてバスを利用する人も多かったことでしょう。
▼平成5年(1993年)の城北ショッピングセンター
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3年前の地図と比べると、1階の「いづみ屋」「廻る元禄寿司ローリーズ」「上田米殻」、2階の「ジョーシン鳴和店」、3階の「ミルキー」「ナルワトーイ(有)」が見当たらなくなっています。
元禄寿司は現在、酒類売り場となっているフロアにあり、営業時間がほかの店舗と異なっていた関係からか、外から直接出入することができるようになっていて、その痕跡は晩年まで残っていたようです。
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1階の雪印スノーピアが「ジェラートローラ」に。3階のおもちゃ売り場「キノミ」も姿を消し、ゲームセンター「コスモランド城北」に変わっています。
平成9年(1997年)〜平成10年(1998年)にかけ、本社ビル1階にあった「ホームセンターナルワ」が閉店しています。
▼平成12年(2000年)の城北ショッピングセンター
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その後、「ジャスコ鳴和店」は平成12年(2000年)7月に閉店。一つの時代の転換期を迎えています。
▼平成17年(2005年)の城北ショッピングセンター
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「ジャスコ」が撤退したほか、2階の書籍売り場「書林」もなくなり、ずいぶん淋しくなってきています。
▼平成26年(2014年)の城北ショッピングセンター
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平成27年(2015年)1月に発行された「ゼンリン住宅地図」に記載されているテナントです。2階、3階に入っていたほとんどの店舗が姿を消し、地域スーパーとしての機能が中心になっています。高校生が下校途中に買い物を楽しむようなお店もなくなっています。
時代の流れに次第にマッチしなくなっていったことは残念ながら明らかというしかありませんでした。
おそらく開店当時から続いていると見られるのは「駅まん」のみとなっています。同店は春日町の北国街道沿いに本店と工場を構え、以前は金沢駅前の都ホテル地下街にも店舗がありました。
「駅まん」という印象的な店名の由来は、かつて東金沢駅で「まんじゅう」を販売していたことから付いたものだそうです。
▼平成28年(2016年)の城北ショッピングセンター(3階閉鎖)
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そしてついに3階が閉鎖となりました。3階に入店していた「100円ショップポピア」は2階へ移転、ゲームセンターの「コスモランド城北」に設置されていたゲーム機も2階の空きスペースへ移設されていました。
同じ平成27年(2015年)版の地図でも「ゼンリン住宅地図」では3階のテナントが健在である様子がうかがえますが、一方で平成27年(2015年)4月発行の「メーサイズ金沢市住宅明細図」では、すでに3階が閉鎖されて1階と2階のみの記載となっています。
同地図は平成26年(2014年)8月〜10月に調査されたもののようで、少なくともこの時点までに3階は閉鎖されていたようです。調査時期の差で、同一の年の地図ながら違いが生じたのでしょう。
その後、平成30年(2018年)3月までに2階に設置されていたゲームコーナーが無くなり、空きスペースとなっていました。鳴山鳴造さんによると、少なくとも3月16日までには無くなっていたということです。
遅くとも平成30年(2018年)3月頃までに屋上の塔屋が撤去されてしまいました。新幹線の車窓からも見ることができたトレードマークだったのですが……。
令和元年(2019年)9月下旬までには外向き窓口の形で開設されていた宝くじ売り場「鳴和ナルックスチャンスセンター」が閉店となり、ボックスは撤去されました。
▼令和2年(2020年)、最晩年の城北ショッピングセンター
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これが最後の姿ということになりました。
前述の通り、「城北ショッピングセンター」は令和2年(2020年)11月29日に完全閉店の日を迎えました。長い間当たり前だった光景も、いつかはこうして終焉と迎えるというわけでしょう……。
前述の通り、令和4年(2022年)5月25日に「クスリのアオキ鳴和店」が後継店舗としてオープンしました。生まれ変わっていく春日町界隈に期待したいと思います。
『北陸で初めての本格的なネバーフッド(近郊型)ショッピングセンター』
とのふれこみでオープンしたと記されていました。
鳴和フードセンター
リブ城北
山さん寿司
駅まん
ニコニコ屋
ニッコチキン
北日本クリーニング
コジマ
8番らーめん
ラ・セーヌ
中村屋
ジョアンナ
小松園
角村生花
いとはん
いとはん
山蓄
キノミ
ウメダデンキ
鳴和インテリア
なるわブック
ハニー靴店
▲1階の駐車場がホームセンターナルワだった部分
ベターライフナルワ
雪印スノーピア
廻る元禄寿司
ラセーヌ
百万石うどん
ニコニコ屋
マイコック
駅まん菓子舗
酒販サン・ヤツチャ
上田米殻
直作
北日本クリーニング
なるわ
はにーわんだー
ケンハウス
帝
JACK
CAN
ピーター
ハニー
ジョアンナ
リブ城北
ウメダデンキ城北店
北国書林
ペンシル・メイト
ツツ井
ナルチャン
城北薬店
喜久美容室
ジャスコ
キノミ鳴和店
ミルキー
ゲームセンター
ナルックスなるわ店
雪印スノーピア
百万石うどん
いづみ屋
廻る元禄寿司ローリーズ
上田米殻
駅まん
ニコニコ屋
マイコック
直作
ラセーヌ
北日本クリーニング
フォートなるわ
はにーわんだー
酒販サン・ヤッチャー
帝
ピーター
ハニー
ジョアンナ
リブ城北
メイト
ツツ井
城北薬店
オートモ学生服
喜久美容室
CAN
書林
ナルちゃん
JACK
ジョーシン鳴和店
北陸ジャスコ鳴和店
キノミ鳴和店
ミルキー
ナルワトーイ(有)
ナルックス
雪印スノーピア
ラセーヌ
百万石うどん
ニコニコ屋
マイコック
駅まん菓子本舗
フォトショップなるわ
直作
酒販サン・ヤッチャー
北日本クリーニング
はにーわんだー
帝
なるちゃん
JACK
CAN
ピーター
ハニー
ジョアンナ
ツツ井時計店
リブ城北
サンキョー
オオトモ
北国書林
ペンシルメイト
城北薬局
喜久美容室
オートモ
ジグザグ
ジャスコ
キノミ鳴和店
(情報ご提供:EMMさん)
▼平成7年(1995年)の城北ショッピングセンター
ナルックスなるわ店
駅まん
百万石うどん
ジェラートローラ
ニコニコ屋
マイコック・デリ
はにーわんだー
直作
ラセーヌ
フォトショップなるわ
ホープクリーニング
石川銀行キャッシュコーナー
酒販サン・ヤッチャー
帝
ジョアンナ
ツツ井
CAN
オートモ学生服
喜久美容室
城北薬局
書林
ナルちゃん
JACK
ZIGZAG
ピーター
コスメティコ キャサ
ペンシルメイト
北陸ジャスコ鳴和店
コスモランド城北
ナルックスなるわ店
駅まん
百万石うどん
マイコック・デリ
はにーわんだー
ラセーヌ
フォトショップなるわ
ホープクリーニング
リフォームランド
酒販サン・ヤッチャー
宝くじ鳴和チャンスセンター
石川銀行・北陸銀行キャッシュコーナー
帝
ジョアンナ
オートモ学生服
喜久美容室
城北薬局
書林
ナルちゃん
ZIGZAG
コスメティコ キャサ
ペンシルメイト
マリモ
北陸ジャスコ鳴和店
コスモランド城北
▲塔屋があった頃
ナルックスなるわ店
ラセーヌ
百万石うどん
リフォームランド鳴和店
マイコック・デリ
駅まん菓子本舗
フォトショップなるわ
酒類サンヤッチャー
ホープクリーニング
はにーわんだー
EVE
宇宙創庫
喜久美容室
オートモ
ジグザグ
コスメティコ キャサ
ナルチャン
城北薬局
コスモランド城北
100円ショップポピア
▲春日町バス停と城北ショッピングセンター
ナルックス鳴和店
マイコック・デリ
駅まん菓子本舗
クリーニングホワイト急便
はにーわんだー
鳴和ナルックスチャンスセンター
喜久美容室
オートモ城北店
ナルチャン
お年寄り地域包括支援センターかすが
コスモランド城北
100円ショップポピア&Home Style鳴和店
ナルックス鳴和店
駅まん菓子本舗
クリーニングホワイト急便
はにーわんだー
鳴和ナルックスチャンスセンター
100円ショップポピア&Home Style鳴和店
喜久美容室
オートモ城北店
お年寄り地域包括支援センターかすが
ナルックス文化教室
ゲームコーナー
閉鎖
(情報ご提供:鳴山鳴造さん)
▲塔屋が失われた晩年の姿
ナルックスなるわ店
駅まん菓子本舗
ホワイト急便
はにーわんだー
100円ショップポピア鳴和店
あっぷる鳴和店
オートモ学生服城北店
お年寄り地域包括支援センターかすが
ナルックス文化教室
閉鎖
▲忽然と姿を消した宝くじうりば跡
▲更地になった城北SC跡
参考文献
「北國新聞縮刷版」各号
「金沢市住宅明細図(北部)」各年版(刊広社)