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西泉のラパーク金沢

 西泉バス停前に「MEGAドン・キホーテ ラパーク金沢店」があります。明らかにGMSの雰囲気を漂わせており、普通のドン・キホーテではないと一目で分かりますね。元々は「長崎屋」が運営していた店舗です。

 

最終修正:令和6年4月15日 (4)

 「ラパーク金沢」は平成5年(1993年)10月21日にオープン。昭和62年(1987年)7月頃に閉鎖された倉庫精練(株)西金沢工場の跡地を活用したもので、計画段階では「金沢西泉コミュニティセンター」という名称で構想されていた模様です。

 
 ▲塔屋に「LAPARK」の文字があった頃

 当初のラパークは(株)長崎屋の地域子会社である「(株)金沢長崎屋」という会社が経営を手掛けていたようです。

 経営母体である(株)長崎屋は、もともと市内中心部の竪町通りに昭和44年(1969年)10月31日創業の「長崎屋金沢店」を営業していましたが、こちらはラパークの開業により閉店に。実質的に片町から西泉への移転といえそうです。

 ちなみに竪町通りに向かい合わせに2棟あった旧長崎屋金沢店のうち、旧生活館(くらしのビル)は解体され、跡地は「SUIT SELECT KANAZAWA」に。旧OFF館(おしゃれのビル)は改装の上、テナントビル「テミス」となっていましたが、こちらも解体されてホテル建設が進められました。

 

 平成3年(1991年)12月25日付け北國新聞朝刊の記事によると、このラパークには当初は「ファンタジードーム」と呼ばれる全天候型のドーム型屋内遊園地を併設させる計画があり、地元からも地域活性化の新名所になると期待が寄せられていたそうです。「コミュニティセンター」という仮名称も、このあたりから来ているのかも知れません。

 しかし、このドーム計画は金沢商工会議所による商業活動調査協議会の結果、店舗規模を37.5%も縮小させることが求められたため、十分な面積を割くことができなくなり、実現することはありませんでした。

 長崎屋側では計画変更を受け、「せめて複合商業施設としての趣を持たすため」という苦肉の策として、本館とは別に2階建てのスポーツ、スイミングセンターを併設することにしたそうで、ラパークの敷地内に(財)金沢スイミングクラブ西泉教場があるのには、そうした経緯があったのですね。

 
 ▲ラパーク構内にある金沢スイミングクラブ

 こうしてオープンしたラパークですが、親会社の(株)長崎屋は90年代後半から深刻な経営不振に陥っており、ついに平成12年(2000年)2月13日、会社更生法を申請。倒産という結果を迎えています。とはいえ、スポンサー企業からの支援を受けて営業を続けながら再生を目指すこととなったため、閉鎖という最悪の局面だけは回避されました。

 平成14年(2002年)7月1日、更生計画によりラパークの運営会社であった(株)金沢長崎屋は、本体の(株)長崎屋を存続会社として吸収合併されています。

 その後、(株)長崎屋は平成19年(2007年)10月25日に(株)ドン・キホーテの子会社となりました。

 ラパーク金沢も平成21年(2009年)7月10日より「MEGAドン・キホーテ ラパーク金沢店」として業態転換。外観的にはかつてのショッピングセンターの面影を残しつつも、1階にはパチンコ店などが入ったり、1階、2階とも狭い通路に多数の商品が陳列される「ドン・キホーテ」ならではの店内となるなど、様子はずいぶんと一変しています。

 とはいえ専門店街も健在ですし、まだまだショッピングセンター時代の面影も残しているラパーク金沢です。


 
 平成29年(2017年)冬頃に塔屋の「LAPARK ラパーク金沢」と大書したロゴは抹消され、ツートーンの市松模様に塗りつぶされてしまいました。


 
 令和3年(2021年)10月15日より無料巡回バス「ラン♪RUN♪BUS」のバス停として「ラパーク金沢」が開設されました。のりばは店舗の裏側(フードコートのある側)、西入口前にあります。


 
 ラパーク金沢を発車していくラン♪RUN♪BUSです。


 こちらのページもどうぞ
 →(味わいバス停)西泉


参考文献  「北國新聞縮刷版」各号


 


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