モンスター労働組合
†65535年度 モンスター労組定期大会†
65535年13月35日(海王)午前15時30分、なめくじの塔6階ホールにおいて65535年度モンスター労組定期大会議が開始され、執行部や各職場、傍聴者など計255体が参加。ダークムーン合同運営院長の挨拶のあと、地獄騎士ビーフケーキ氏(魔界への洞窟職場)が大会議長として選出され、どくギツネ代議員(サイショの洞窟職場)の質問を皮切りに、各職場代表からの質疑が行われた。
以下はその質疑内容・議長答弁の要約である。
★質問内容
洞窟手当ての引き下げが提案されているが、納得できない(どくギツネ代議員:サイショの洞窟)。
☆回 答
洞窟手当ての引き下げが行われるのは、すでに勇者が攻略を終えた洞窟のみが対象と聞いている。
★質問内容
勇者の出身地に近い洞窟には勇者がまったく訪れず、仕事にならない。対策を(どくギツネ代議員:サイショの洞窟)。
☆回 答
新規のイベントを用意する等、高付加価値化を検討するよう魔王へ申し入れていく。
★質問内容
勇者のまったく訪れなくなったダンジョンには深層部のフロアを新たに開発しては。希少な宝物の配置など工夫の余地があるのでは(たまねぎスライム代議員:ハンベサ東地方)。
☆回 答
貴重な意見であり、魔王へ申し入れたい。
★質問内容
国王に変身していたモンスターの中ボスキャラ手当てカットは本当なのか?(ニセこくおう代議員:レバニラ地方)
☆回 答
これについては昨年提案があった。当該イベント終了後は一般モンスターとしてエンカウントすることがその理由ということである。再考を魔王に申し入れている。
★質問内容
ピラミッドの塔扱いは反対。ピラミッドは塔とは違い、光が差さず、職場環境は洞窟と同様である。洞窟手当てはその環境によるもののはず(ミイラ代議員:ピラミッド)。
☆回 答
魔王に申し入れていく。
★質問内容
電気代が上がるなかで、バリアーを常時作動させるのは無駄ではないか(ヒゲゴりラ委員:悪代官の城)。
☆回 答
勇者来訪時のみ作動させると滅灯箇所を把握できない等、故障への対応等が遅れることが懸念される。やむを得ないのではないか。
★質問内容
組合の協力により、老朽化した塔へのモンスター用エレベーターの拡充を実現して頂いた。今後も支援を願いたい(シュガーザコ代議員:カクザ塔)。
☆回 答
今後も継続して支援していく。
★質問内容
気候の変化による大雨で毒沼が薄まってきている。対策を(ゾンビの缶詰代議員:ドククグロ地方)。
☆回 答
すでに魔王へ申し入れてあるが、自然現象でありやむを得ないとする回答であった。
★質問内容
魔王の城・魔界地区の定員数削減は反対(レギオン代議員:魔界)。
☆回 答
まだ勇者が到達する様子が見受けられない。勇者の進攻具合に応じて再配置するという約束であり、やむなく認めてきた。
★質問内容
HP最大値時の回復魔法利用禁止は反対(かいふくスライム代議員:東ウシュり地方)。
☆回 答
回復魔法使用者としてのアイデンティティにかかわる問題であり、組合としても認めない方針である。
★質問内容
勇者らが気球を入手してから、船の利用が極端に減少している。海のモンスターの仕事が減り、生活が厳しい。対策は(しびれナイロン代議員:海・川・湖)。
☆回 答
船でなければ入れない洞窟などの新規開発について魔王に申し入れていくが、組合では従来より、希望があれば海から地上への転換に対応できるような訓練、スキルアップへの助言を行っている。
★質問内容
油が値上がりし、ファイヤーブレスのコストが上がっている。炎を吐く回数を減らさなければやっていけない。より低コストな火球に切り替えたいと言っている若いドラゴンもいる。組合の考えは(ドラゴン委員:大火山)。
☆回 答
ファイヤーブレスは特技としての大きな目玉であり、絶対必要と認識している。特別手当てを設けるよう申し入れたい。
★質問内容
炎を吐くにあたり口内ケアも大変である。同じ炎攻撃でも、魔法とは違うということに配慮を(ドラゴン委員:大火山)。
☆回 答
それも含めて対応を考えていく。
★質問内容
エリアボスを中ボスに統合または格上げするという話があったが、いまだ進んでいない。どうなったのか(ドラゴン委員:大火山)。
☆回 答
勇者の進攻具合が予想と異なり、状況が変わってきた。
★質問内容
明らかにダンジョンなのに、ほこらとして運営されている洞窟があり、不満。組合は把握しているのか(マりンりバーサイド代議員:海鳴りの洞窟)。
☆回 答
開設の経緯から洞窟ではなくほこらとして運営されているダンジョンが2ヶ所あることを認識している。
★質問内容
滅ぼした廃墟の町へのモンスター配置を。新しい職場を創出し、雇用を確保して欲しい(よろいのあくま代議員:グフカーネ地方)。
☆回 答
魔王に申し入れていく。
★質問内容
メタル系モンスターの配置箇所をもっと増やして欲しい(耳ミミック代議員:聖域の岬)。
☆回 答
メタル系が配置されているエリアはそのことが付加価値となっており、メタル系の配置がある既存の職場から不平が出ることが懸念される。
★質問内容
メタル系モンスターの宝箱カットは反対(はぐれ国際ぐんだん代議員:女王の森第一)。
☆回 答
意見として聞くが、メタル系モンスターは逃亡成功率が非常に高いため、実際には宝箱ドロップの回数が少ない。やむを得ないのではないか。
★質問内容
倒された者の復活にあたって、従来は復活魔法を会得した悪魔神官が個別に実施していたが、数年前から、自己犠牲魔法の使い手にこれを使用させて一斉に復活させ、そのあと悪魔神官が自己犠牲魔法の使用者1体のみを復活魔法で蘇生させるという手順が指示されている。重大なモンスター権侵害である(メガネザルストーン代議員:有刺鉄線電流爆破の洞窟)。
☆回 答
悪魔神官の成り手が減り、やむなく認めてきた。
答弁のあと、65535年度の運動方針が満場の拍手で可決された。最後にダークムーン合同運営院長が「魔王軍の課題に対し全力で戦い抜き、われわれモンスターが安心して働ける世界平和を勝ち取ろう」と述べ、大会議は終了した。
大会議を終えて……
●議長
地獄騎士ビーフケーキ(魔界への洞窟)
「今回初めて議長を務め緊張もあったが、組合員の皆様のご支援もあり、無事終えられた。勇者が特定のダンジョンで長期間レベル上げのみを行う等、我々にとって非常に厳しい状況が続いているが、組合員一同で力をあわせて頑張ろう」
●来賓
アルファロ国大臣
「伝統あるモンスター労組に対し、人間側としても最大限協力したい」
●傍聴者代表
洞窟内の宿屋主人(こんぺいの塔)
「勇者が全く訪れず、困っていたが、同じような悩みを持つ職場があるのだなと思った」