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松之山温泉,笹倉温泉,頸城バス

 頸城グループエリアにある温泉を、ふたつ訪ねました。バスが目的なのか、温泉が目的なのか……。

最終修正:令和5年2月22日 (8R)


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:: 松之山温泉の巻

 まずは松之山温泉。ほくほく線「まつだい」駅から南へ入ったところにある温泉地です。紀行作家・宮脇俊三の著作にも登場し、冬には「婿投げ」といってお婿さんを雪の上で放り投げる行事があるといいます。宮脇翁はこの婿投げがいたく印象に残ったようで、唯一の小説集「殺意の風景」でも登場させていますね。

 直江津から、ほくほく線で十日町へ……。

 
 「はくたか」に直江津〜十日町間だけ乗るという初体験。

 
 十日町駅から、まつだい経由松之山温泉ゆき東頸バスでバス散歩開始です。

 この路線にはまつだいからも乗れたのですが、始発から乗りたいということで、わざわざ特急に乗ってまで十日町へ足を運んでしまいました。

 
 頸城のグループ会社にありがちな、このような車両(^^;
 案の定、車内放送なし。ボタンと両替機つき運賃箱はあり。驚いたことに、乗客は自分ひとりなのに、運転士さんが肉声でバス停を案内してくれました。沿道に「つまり葬祭 つまり霊柩」と書いた看板。なんじゃいな、と思ったら、このあたりは「妻有」と書いて「つまり」と読む地方だそうです。

 トンネルをたくさん越えて…、まつだい駅前に到着。越後交通エリアから、ようやく頸城エリアらしいところにきた感じ。

 まつだいから、谷をさかのぼり、松之山の街へ。マルケーでは「東」「西」「下」「上」などのつくバス停では音声案内で「○○東停留所」「○○下停留所」などと、なぜか「停留所」付きで案内されますが、この乗務員さんも肉声放送で「松之山東停留所でございます」と、ちゃんと頸城式の案内!

 バスはだんだんと淋しい街外れへ。トンネルも抜けて……。温泉街は松之山の街よりずっと奥にあり、ひなびた感じのところでした。湯涌よりもっと静かな感じ。

 
 松之山温泉着。宮脇翁ゆかりの地へ、またひとつ足跡をつけることができました。

 
 松之山の温泉街。

 
 こちらで日帰り湯としました。

 うす緑いろの、石油系のかおりの湯でした。なめると和倉的な塩辛さ。そして文字通りのあつ湯! 宮脇翁が「頸筋に何杯も湯をかけてから浴槽に入った」と書いておられたのも分かります。源泉は85℃。湯口からは湯気が上がっていました。しかし、こんな熱い湯が地面のしたから自然とわいてくるなんて、不思議なものですね。

 
 さて、さっきと同じバスで帰ります。こんどはまつだい駅前ゆき。

 
 まつだい駅前着。

 
 ほくほく線発祥の地の碑。

 浦川原には頸城バス発祥の地の碑もあるし、百間町には頸城鉄道線発祥の地の碑も。なにかと記念碑がすきな土地柄なんでしょうか。

 
 逆方向の松之山温泉ゆきが入ってきました。こちらは普通の路線バス風。こっちが良かったな……。

  

:: 笹倉温泉の巻

 日をあらためて、今度は糸魚川市にある笹倉温泉へ行ってきました。

 
 JR糸魚川駅は、建てかえ工事の真っ最中です。ここも橋上駅になるとか。

 
 あれっ糸魚川ってこんな淋しい街やったけと思ったら、アーケードがなくなっていました!

 
 駅前のヒスイ王国館2階でマルケーグループのフリー乗車券を買って、[早川線]笹倉温泉ゆき乗車。オシャレなシートのエルガが配車されました。

 
 梶屋敷四ツ角で折れ、早川に沿って。JRの車窓からも見えるこの看板が、窓の外を流れて行きました。

 
 音坂。こんなところに「音坂車庫」とした車庫が! マルケーの(K)マークがあり、たしかにバスの車庫のようです。いまも現役なのでしょうか。

 音坂をすぎると、「寒い谷」というバス停がありました。これほど寒そうなバス停はないでしょう(・∀・;)

 
 笹倉温泉着。

 温泉は一軒宿ですが、わりと規模の大きい旅館です。

 
 日帰り入浴は、こちらの入口から。

 浴場は「露天」「内湯」「大浴場」と分かれていて、どれも入ってよくて800円でした(平日は700円のようです。自分は断然「露天」が良かったです。新しくて綺麗。湯の華大量。

 「大浴場」はいわゆる観光ホテルの大浴場。なぜか湯の華は目立たず、香りもあまりナシ。かわりにつるつる度が高い気がしました。立ち寄り湯なら「露天」1ヶ所でいいかなという感じ。露天といってもちゃんと「大浴場」に匹敵する広い内湯と洗い場もあります。

 泉質は、透明で無味。ほんのちょっと硫黄のにおい? 湯の華浮き沈み。肌つるつる。床もつるつる。

 
 温泉を満喫して、ほかほか状態でバス停へ。帰りのバスが待っていました。意外にもフルサイズのLV。いいですねー! 方向幕は「糸病経由糸魚川駅」です。

 
 マルケーグループらしく、側面行き先表示はカンバン式でした。

  

:: 糸魚川から直江津へ……

 糸魚川駅へ戻って、つぎは[能生谷線]西飛山ゆきで能生を目指します。この路線は糸駅前には来ないので、旧街道沿いの本町十字路から。こんどは梶屋敷を直進し、早川を渡ります。

 左はすぐ海。右は崖下をけずるように続く北陸線旧線の廃線跡。北陸線も、むかしは綺麗なところを走っとったんやね。

 マルケーグループの要衝である「能生案内所」を通過して、能生駅前で下車しました。かつて、糸魚川から能生案内所ゆきのバスで来たはいいけど駅の場所が分からず、迷いに迷って電車に乗り遅れたニガイ思い出の地です(^_^;)

 能生で、つぎに乗るバスまで1時間半ほどの待ち。

 来たとき、「能生案内所」停留所は生涯学習センターの構内の見慣れない場所で停車したので、能生より奥へいく路線の場合はここで乗降なのかと思ったんですが、どうやら4月からのりばが完全移転したようですね。

 
 旧能生案内所は、もぬけの殻でした……。なかは荷物が無造作に置かれ、物置の様相。

 
 ただ、車庫というかバス待機場は以前のまま。能生案内所の建物も乗務員詰所として使われているのかも。

 
 新しい「能生案内所」のバス乗り場である生涯学習センターは、旧線時代の能生駅の跡地のようですね。

 
 ここで、1日2本、日祝運休の貴重な[32]直江津・労災病院ゆきをキャッチ。頸城バス本体のエルガミオです。

 
 鉄道ではずっとトンネルの闇のなかの区間ですが、バスでは海沿いの景色のよいところを走って行きます。筒石学校下というバス停。トンネルのなかの駅、筒石。その地上は、海沿いの静かな集落でした。

 少し高いところに付けられた細い道を走る。海と挟まれた、一段ひくいところの狭い平地に、黒い屋根の家々があちらこちらを向いてギッシリ敷きつまっている。凪いで綺麗な海。

 筒石って本当はこんなところだったんですね。



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