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 [ 北 鉄 最 大 の 臨 時 輸 送 ]
航空祭の臨時バスに乗ってきました

 臨時輸送といえば北鉄。北鉄といえば臨時輸送。そんな言葉も思い浮かぶほど、北陸鉄道(株)は臨時輸送に長けた事業者ですが、その北鉄グループバスでも最大級の臨時輸送といえるのが、毎年9月に航空自衛隊小松基地で開催される「航空祭」の臨時輸送です。

 

最終修正:令和6年4月5日 (16)

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 平成26年(2014年)9月20日(土)、小松駅東口。普段は閑散としている東口バスのりばから、航空祭会場ゆきのシャトルバスは発車しています。お昼をまわったあとで、すでに出発のピークを過ぎた時間帯といえますが、それでもかなりの行列ができており、どのバスも満員で出発していました。


 
 車掌カバンを提げた売札員の方から往復乗車券を購入。運賃は往復500円と安いです。消費増税後も値上げがされていません。あまりに多くの利用客が絶え間なく押し寄せるため、計算が容易にできる価格に設定しているのかも知れません。

 バスは常時5両ほどが付近の路肩で待機しており、客扱い中のバスが満員になったら次のバスが次から次から繰り出されてくるというマドハンドのような方式。北鉄金沢バス(株)中央、北部、野々市などの車両が次々と登場し、筆者の番に来たのは野々市の22-958号車。みるみる席が埋まり、筆者は吊り革に掴まることに。カンカン詰めの状態で発車となりました。

 小松駅を発車後、バスは猫橋を経て末広交差点を左折。上本折など道幅の狭い旧街道も通るなど、なかなか意外なコースで基地へと向かいました。今江潟干拓地あたりへ出ると、農道の両端をズラーッと埋め尽くす路上駐車の列。どうやらここに停めて歩いて会場へ行くのではなく、停めた車のその場で空を見ようという人々でしょうが、いかにも見栄えが悪く、困ったもの。


 
 ほどなく終点・2作隊前臨時停留所に到着。格納庫にバスが格納されています。

 なお、現在は基地内へはバスが乗り入れることはありません。


 
 基地内にズラリと並ぶ北鉄バスと小松バス。もちろんこれはごく一部で、このほかに格納庫内にもびっしりとバスが詰まっていました。当日は計80両以上のバスが供出されたそうです。なにしろ新しめの車両にとどまらず、初代ノンステや26-496、加賀白山バスなどは21-597までも登場するほどの規模。おかげで市内も代車まつり――土曜日にもかかわらず相当数の古参車の活躍が見られたようです。

 なお、運行ルートは筆者が乗ってきた「小松駅=会場」コースと、「串工業団地=会場」のパークアンドライド対応コースがあり、この串工業団地コースのほうが現在は主流のようで、同時に3両が発車できるよう、一つの行き先に3つののりばが充てられていました。自動車社会ですからね……。

 かつては金沢駅からも臨時バスが運行されていた時代があり、金沢駅前、武蔵ヶ辻、香林坊、片町、有松、野々市中央、小松駅、会場というルートで運行。少なくとも平成18年(2006年)にはまだ運行されていましたが、その後いつの間にか無くなってしまいました。


 
 当日は偶然9月20日「バスの日」と重なったのですが、あたかもバスの日のイベントのように、各地から訪れたさまざまな観光バスがよりどりみどり、色とりどりで並んでいました。その上空をブルーインパルスが飛びます。


 
 編隊を組んで飛ぶブルーインパルス。よく晴れており、噴煙がよく映えました。当日これだけ晴れたのは久しぶりだそうです。この美しい機体が「兵器」として使用されることのない平和な我が国を噛み締めました。このかけがえのない平和がこれからも続くよう願いたいと思います。


 
 バスに乗ることを目的に来たので、30分程度観覧して帰ることにしました。長居すると最大2時間待ちになるほどの待ち行列になってしまうということで、はやめはやめの行動……。バスのりばでは、並びながら上空を見る人々。


 
 待機中の乗務員さんたちも目線は自然と空へ。


 
 バスの上空をブルーインパルスが急上昇しました。


 
 昨年の新車・33-235で会場を後にします。偶然にも、行き帰りともに北鉄金沢バス野々市営業所の担当便になりました。


 
 終点・小松駅東口に到着。下車後、ただちに基地へと折り返して行きました。そして次から次へと到着する基地からの帰路便。山手線以上の運行密度です。まさに休みなし。しかし乗務員さんや係員の方々が忙しくなるのは、これからの時間帯でしょう。北陸鉄道最大級の臨時輸送の祭典・航空祭を支えたすべての北鉄職員の方々、大変お疲れ様でした。

 そして来年以降も世界に誇れるこの平和が続き、末永く航空祭が催され続けることを祈念するものです。


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