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北鉄バスの車内放送

 北鉄バスに乗ったら必ず聞くことになる音声合成による車内放送。今回はこの車内放送にスポットを当ててみました。

 一部、放送内に挿入されている広告文を記載しておりますが、当ページはあくまでバス車内で流れている「車内放送」を研究・紹介する意図のページであり、これらの広告主様とは一切関係ありません。また北陸鉄道株式会社様とも関係ありません。

 観光周遊バス、高速バス、コミュニティバスなどでのみ流れる放送や、特定の路線のみに流れる特別な放送(周遊号や温泉特急線の観光案内など)については、このページでは紹介していません。

最終修正:令和6年(2024年)1月6日 (99)


MORI SAKETEN.com SINCE 2003

  :: 目 次 ::


MORI SAKETEN.com SINCE 2003

●北鉄バスの車内放送、その歴史

 ・ ワンマンバスの産声

 かつてバスに車掌さんが乗務していた時代は、車掌さんがマイクや肉声によって停留所名を案内していたことになるのですが、北陸鉄道(株)では昭和43年(1968年)11月15日に平和町線、循環東大通り線、片山津線の3路線で初のワンマンバスが導入されており、おそらくこのとき、北鉄バスの車内放送が産声を上げたのではないかと思われます。

 その後、昭和44年(1969年)5月の工学部線ワンマン化のときからドア開閉にテープが連動するようになったそうです。

 昭和48年(1973年)10月頃より、停留所名の読み上げ後に「○○へおいでの方は、こちらでお降り下さい」等のCMが挿入されはじめ、広告媒体としても活用されはじめています。これは当時の社内報「ほくてつ」(石川県立図書館所蔵)によると、当時の野々市営業所の従業員の方の発案だったそうです。

 当初は案内放送の頭に「チャイム」がなく、京福バス(株)や阪急バス(株)のように前触れなく放送が開始されていた模様ですが、昭和56年(1981年)10月20日から放送前の合図音を導入し、現在のように「ピンポーン」というチャイムのあとに放送が続く形となっているようです。通常、2点チャイムは一般放送の前に、3点チャイムは業務放送の前に流れます。

 ・ 8トラテープの想い出

 いまではICメモリーを媒体とした音声合成装置が用いられている車内放送ですが、かつてはアナログテープ、それも「8トラックテープ」(通称:ハチトラ)と呼ばれる特殊なテープが使われていました。

 「8トラックテープ」には放送の内容のみならず、運賃表や整理券発行機などのワンマン機器を操作するための機械信号も記録されており、テープを動かすだけで全てが連動する、総合的なワンマン運行支援機器といえる装置となっていたわけです。

 テープにはデッキが必要なわけですが、この「8トラテープ」のデッキは、運賃箱の下部に組み込まれていました(車両によっては運転席右側の窓の上部にあるものも存在した気がします)。

 運賃箱の脇、サイドブレーキのたもとにはその日使用するテープを収納した箱が置いてあり、その背には様々な行き先のタイトルが見えたものです。経由地違いや区間便でも1本が必要なわけですから、1つの就務にも膨大な量のテープが必要だったものと思われます。

 テープ時代は、停留所に到着するまでに放送が終わらなかったことが原因で、中ドアが開いてもまだ停留所案内が続いていたり、これがだんだんズレてきて次の停留所の案内を流すべきところで「お待たせしました、○○番、……」というドア放送が流れ始めてしまい、乗務員さんが苛立たしげにスイッチを切るといった光景もしばしばでした。

 しかもテープなのですぐに次の放送が頭出しできず、早送りしている間に次の停留所に着いてしまうという悪循環。機器操作的にはおそらく、テープ時代のほうが乗務員さんの悩みは大きかったものと想像されます。


 ・ 音声合成化

 北鉄グループでは平成13年(2001年)3月の能登中央バス(21-085〜088号車)を皮切りに、テープに代わる音声合成装置が導入されました(ふらっとバスのみ平成11年(1999年)3月の運行開始時から)。

 その後、金沢地区では平成13年(2001年)8月30日に南部営業所へ導入された新車(21-592〜598号車)が音声合成第一陣となっています。

 平成14年(2002年)2月以降はほくてつバス(株)を嚆矢として従来テープ式だった車両の音声合成化が進められ、金沢地区においては同年11月末までに全車の音声合成化改造が完了しました。

 音声合成化がもたらしたのは、何といってもテープ時代にはできなかった自由な再生が可能になったことだと思います。ドアが閉まった際の「発車します」放送や、降車ボタンが押された際の「次とまります」放送は、このとき追加されました。

 加えて、放送中に降車ボタンが押された場合は「ポーン」という1点チャイムが、始発停留所で乗務員さんが始発ボタンを押した際には「ピンポンパンポーン」という4点チャイムが鳴るようになりました(ケイエムアドシステム製の音声合成ではこれも1点チャイム)。

 いまや北鉄グループ各社では8トラテープも完全に姿を消し、バスの車内放送といえば音声合成が当たり前になっています。

 ところが、令和4年(2022年)8月頃より「城下まち金沢周遊」でレシップ製の音声読み上げ式放送装置が順次導入されはじめ、とうとう北鉄にも機械音声というものが登場しました。全国交通系ICカードへの対応に伴い、それに関連してワンマン機器が更新されたことによるもので、いまのところ機械音声化は周遊のみのようですが、この先、どうなっていくか……。やはり暖かみのある人間の声のほうが良いと思うのですけどね。


●放送の声の主は……

 車内放送の気になる声のヌシですが、金沢地区だけでも2種類の声が存在します。

 これは音声放送のメーカーの違いによるもので、北陸鉄道(株)、北鉄金沢バス(株)のうち高速バス路線、北鉄白山バス(株)、北鉄加賀バス(株)小松営業所では「ケイエムアドシステム」、北鉄金沢バス(株)の高速バス以外、北鉄能登バス(株)、北鉄奥能登バス(株)、北鉄加賀バス(株)加賀営業所では「エンドレスエコー」という会社が作成したと思われるものが使用されており、音声メーカーによってチャイムの音色などにも違いがあります。

 平成26年(2014年)11月30日までは、北鉄本体・金沢バスの高速バス・白山バスのケイエムアドシステムの放送では「森田さん」、金沢バスの一般路線バスのエンドレスエコーの放送では「佐久間さん」が声をあてておられましたが、平成26年(2014年)12月1日の放送更新日よりいずれの方も交代され、ケイエムは「竹内さん」、エンドレスは「殖栗さん」に変わりました。いずれも若く初々しい声で、車内放送の雰囲気もずいぶんさわやかに変わりました。

 能登地区、加賀地区の声はすべて従来通りでしたが、平成29年(2017年)10月1日より北鉄能登バス(株)七尾営業所の放送は「佐久間さん」から金沢バスと同様の「殖栗さん」の声に変更されました(定期観光バスおよびその返し運用の急行バスに使われる一部の車両を除く)。また少なくとも同年10月下旬までに富来営業所の放送も「岡本さん」から同じく「殖栗さん」に変更されていることを確認しています。

 羽咋営業所については平成30年(2018年)3月10日現在では「岡本さん」の声が残存していましたが、同3月20日には「殖栗さん」に変わっていることが確認できました(ただしかほく市営バス及び、るんるんバスに使用される車両を除く)。

 令和3年(2021年)7月1日より、北鉄の連結子会社でありながらも狭義の北鉄グループバスに含まれていなかった小松バス(株)が「北鉄加賀バス(株)」への合併により、晴れて“北鉄バス”の一員となりました。車内放送は基本的に旧小松バス(株)のものを継承しているため、ここだけで聴ける「高松さん」の声が流れます。北鉄バスのなかでは異色の存在ということになりそうです。

 令和3年(2021年)7月15日改正では北鉄白山バス(株)の白山線がイオンモール白山へ延伸されましたが、このときの新録部分は本来の声である「竹内さん」ではなく、神奈中でおなじみの「最所さん」が声をあて、その後10月頃に終点での業務放送の文面が変更された際の新録部分のみ、ケイエム製を採用している北鉄本体と白山バスでは「最所さん」の声で流れるようになりました。

 その後、令和3年(2021年)12月1日の放送更新日より北鉄本体と白山バスの一般路線の声は正式に「最所さん」へ変更されています。丁寧な抑揚が印象的で、バス乗車時の印象も変わってきそうです。ぜひいろいろな路線に乗って、変化を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 白山バスのコミュニティ系(めぐ〜る、のみバス)では「竹内さん」の声が温存されていましたが、令和4年(2022年)2月頃までに導入された新車の「477号車」に限り、放送の声は「最所さん」に変わっていました。しかし、これは単に在来車は放送データの更新が行われていないだけだったのでしょう。令和4年(2022年)4月1日ダイヤ改正で内容の更新が実施され、コミュニティバスについても「最所さん」に統一されました。あわせて富山線の放送も「最所さん」へ更新。これで「竹内さん」の声は全廃となってしまいました。

 前述の通り、令和4年(2022年)8月頃より「城下まち金沢周遊」でレシップ製の音声読み上げ式の機械音声が導入され始めており、周遊においては「最所さん」のお声は聴けなくなりました。ただし、多客時、または代走時の一般路線バス車両を用いた便においては機器の更新が行われていませんので、「最所さん」による周遊バスの放送を楽しめるチャンスです。

北陸鉄道(株) 最所さん
北鉄白山バス(株)
北鉄金沢バス(株)(*高速・特急)
北鉄金沢バス(株)(*一般路線) 殖栗さん
北鉄能登バス(株)
北鉄加賀バス(株)小松営業所 高松さん
北鉄加賀バス(株)加賀営業所 佐久間さん
北鉄奥能登バス(株)
(北鉄金沢バス(株) 津幡町営バス) 岡本さん
(北鉄奥能登バス(株) のらんけバス)
(北鉄能登バス(株) るんるん・かほく市営)
*令和4年(2022年)4月1日現在のものです


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●ドア放送

 それではいよいよ本題、車内放送の放送内容について徹底的に掘り下げていきたいと思います。まずは、われわれ乗客がいちばん最初に耳にする放送。乗車口である中ドアが開いたときに流れる放送です。
放送文面 備 考
 お待たせしました。(路線番号)番、(経由地)経由、(行き先)ゆきです。ICaの方は、読み取り機にカードをタッチして下さい。ICa以外の方は、整理券をお取り下さい。Please take a nambered ticket. このバスは、金沢市内1日フリー乗車券を利用可能エリア内に限りご利用頂けます。なお、全国交通系ICカードはご利用頂けません。  金沢地区での標準的なドア放送です。令和2年(2020年)4月1日よりフリー乗車券の名称変更に対応されました。令和4年(2022年)7月16日より金沢バス担当の路線もこの文面に統一されました。
 お待たせしました。(路線番号)番、(経由地)経由、(行き先)ゆきです。ICaの方は、読み取り機にカードをタッチして下さい。ICa以外の方は、整理券をお取り下さい。Please take a nambered ticket. このバスは、北鉄バス1日フリー乗車券を利用可能エリア内に限りご利用頂けます。なお、全国交通系ICカードはご利用頂けません。  金沢地区での標準的なドア放送です。平成28年(2016年)4月1日改正より、フリー乗車券および全国交通系ICカードについての案内が加えられました。また平成29年(2017年)12月1日より「Please take a nambered ticket.」との英語放送が追加されました。
 フリー乗車券名称変更前の内容ですが、金沢バス担当の路線では令和4年(2022年)7月16日改正で更新されるまで残っていました。
 お待たせしました。(路線番号)番、(経由地)経由、(行き先)ゆきです。ICaの方は、読み取り機にカードをタッチして下さい。ICa以外の方は、整理券をお取り下さい。  平成28年(2016年)3月31日までの金沢地区での標準的なドア放送です。旧加賀白山バス(株)の路線のみ、金沢地区においてもこのバージョンが流れていました。
 お待たせしました。(行き先)ゆきです。ICaの方は、読み取り機にカードをタッチして下さい。ICa以外の方は、整理券をお取り下さい。全国交通系ICカードはご利用頂けません。ご了承願います。  イオン白山線では全国交通系ICカードが利用できない旨の文言が単独で入っています。
 お待たせしました。(経由地)経由、(行き先)ゆきです。整理券をお取り下さい。  ICaに対応していない能登地区、加賀地区でのドア放送です。なお、旧小松バス(株)から継承された路線では「お待たせしました」がありません。
 お待たせしました。(種別)、小松空港ゆきです。途中、降車扱いは致しませんので、小松空港へお越しの方だけご利用下さい。全席禁煙と、シートベルトの着用をお願い致します。車内が混み合っているときは、座席は譲り合ってご利用下さい。座席の上に、お荷物などを置かないようご協力をお願い致します。  小松空港ゆき特急バスでの放送例。
 お待たせしました。(種別)、(経由地)経由、(行き先)ゆきです。全席禁煙と、シートベルトの着用をお願い致します。  能登方面の特急・急行バスでの放送例。路線によっては経由地のあとに種別が続く場合もあります。
 この車は、途中、乗車扱いは致しませんので、ご了承下さい。  小松空港リムジンバスの金沢駅方向では小松空港以外の停留所では乗車ができないため、このような放送となります。
 この車は、小松空港線専用バスですから、途中、乗車扱いは致しませんので、ほかの系統のバスをご利用下さい。  以前は少し文面が異なっていました。なお、ほくてつバス(株)北部担当便で流れていた佐久間陽子さんによる放送では「たの系統のバスを」と読んでいました(どうでも良い小ネタ)。
 この車は、乗車扱いは致しませんので、ほかの系統のバスをご利用下さい。  朝に千代野、寺井中央、辰口から運行されていた通勤特急便は、有松より先では乗車扱いを行わないクローズドア制が採られていました。
 金沢駅へは行きませんので、ご注意願います。  観光客の誤乗防止のためでしょうか、平成30年(2018年)4月改正より[18]花里線(郊外方向)の広坂・21世紀美術館にて流れるようになりました。
 お待たせしました。(路線番号)番、(経由地)経由、(行き先)ゆきです。整理券をお取り下さい。(行き先)ゆきです。ご順にお乗り下さい。  テープ時代の放送例。乗車の多い停留所では「(行き先)ゆきです」と「ご順にお乗り下さい」が何度か繰り返される場合も適宜ありました。
 お待たせしました。(路線番号)番、(経由地)経由、(行き先)ゆきです。整理券をお取り下さい。危険物は持ち込まないで下さい。(行き先)ゆきです。ご順にお乗り下さい。  テープ時代のさらに旧バージョン。危険物についての注意入りでした。平成元年(1989年)頃まで聞けたはずです。 


●基本的な案内

 行き先、停留所案内や終点での案内など、基本的な放送の内容です。
放送文面 備 考
 発車します。おつかまり下さい。  前後のドアがともに閉まると自動的に流れます。音声合成化により流れるようになった自動放送の一つです。平成29年(2017年)4月1日より、現在のフレーズに変更されました。
 発車します。ご注意下さい。  平成29年(2017年)3月31日までは長らくこのフレーズで親しまれていました。耳に残っている方も多いでしょう。北鉄加賀バス(株)のうち、旧小松バス(株)から継承された路線ではいまもこちらが採用され続けています。また、温泉特急線の車両でもなぜかこのフレーズが残っています。
 発車します。  北鉄能登バス(株)では「ご注意下さい」が流れませんでしたが、平成29年(2017年)4月1日改正で他地区と同様に「おつかまり下さい」が流れるようになりました。特急バスでは現在も流れます。
 (男声)発車します、ご注意願います。  旧北鉄金沢中央バス(株)で平成17年(2005年)3月頃からの数年間のみ、男声放送による「発車します」が採用されていた時期がありました(高速バスを除く)。当時、男声放送は関西地区では一般的でこそあれ、それ以外の地域ではなかなか聞けないものでした。
 非常に先進的な取り組みだったのですが、平成19年(2007年)12月1日より一般的な女声放送に戻っています。全国各地で男声放送が採用されていくのは、その後のことです。
 毎度ご乗車ありがとうございます。  放送の文頭に入ることの多い挨拶で、「毎度ご乗車ありがとうございます。この車は……」「毎度ご乗車ありがとうございます。次は……」というように放送の前置きのような役割も果たしていましたが、なぜか金沢地区では平成18年(2006年)前後のいずれかの時期から全く使用されなくなりました。能登地区、加賀地区やコミュニティバスでは現在も聴くことができます。
 本日は、加賀温泉バスをご利用くださいまして、誠にありがとうございます。  加賀温泉バス(株)の路線で流れていたオリジナル放送です。この放送の前には放送の途中でもなぜかチャイムがもう一度流れました。(例:\チャイム/毎度ご乗車有難うございます。この車は、山代温泉東口経由、山中温泉ゆきです。\チャイム/本日は、加賀温泉バスを……)
 この車は、(路線番号)番、(経由地)経由、(行き先)ゆきです。  そのバスの行き先についての案内です。始発地や主要停留所発車後、分岐点手前の停留所などで放送されます。金沢地区では「毎度ご乗車……」のフレーズが廃止されてしまったため、始発地での放送はこの行き先案内からスタートすることになります。
 金沢地区では路線番号についても案内されるほか、急行便、快速便では「●●ゆき、快速便です」「●●ゆき、急行便です」などのように種別についても案内されます。「●●番、通勤快速、●●経由……」のように種別を先に告げる場合もあります。同じように金沢地区のシティライナー便では、路線番号のあとに「●●番、シティライナー便、●●経由……」という風に案内されます。能登地区では羽七東線など一部の路線で「●●ゆき、普通便です」との放送も存在しています。
 毎度ご乗車ありがとうございます。(経由地)経由、(行き先)ゆきです。  七尾地区の七尾駅→良川→中能登中学校ゆきで確認できました。「この車は」がないレアなバージョン。現在、その系統は廃止されましたので、もう絶滅したかも知れません。
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。  車内放送で最も重要かつ、放送の大部分を占める停留所名の案内です。
 次は、(停留所)、(停留所)、(広告)前でございます。  放送広告として、サブ停留所名的に「○○前」とコールされる例。あくまで広告であり、必ずしもその物件が停留所のすぐ前にあるとは限らないのは、皆さんご存知の通りです。
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へおいでの方は、こちらでお降り下さい。  放送広告で「○○前」とともに非常に多いパターン。「○○前でございます。○○へおいでの方はこちらでお降り下さい」というように、複数の広告を組み合わせて放送されるケースも多々ありますね。
 次は、(停留所)、(停留所)、(広告)入口でございます。  広告主が停留所からやや離れている場合に使用されます。(例:「愛育産婦人科医院、入口でございます」「兼六温泉、入口でございます」)
 次は、(停留所A)、(停留所A)、でございます。(広告)へおいでの方は、(停留所B)でお降りになると便利です。次は、(停留所A)でございます。  その停留所ではなく、先にある停留所に隣接する広告を先取りして放送するパターン。90年代半ば頃から増えました。放送広告の費用は流したい停留所の運行本数等によっても異なるようなので、これを調整する意味で用いられているのかもとも考えられます。
 次は終点、(停留所)(停留所)でございます。  終点での放送その1。停留所案内のあと、途中停留所同様に広告が流れることもしばしばです。なお、小松地区では終点での放送のみ冒頭が3点チャイムで始まります。
 まもなく、終点、(停留所)(停留所)でございます。  終点での放送その2。現在、金沢地区では南部系、中央系の路線でときどき聞くことができます。かつては柳橋管内の路線がいずれも「まもなく」で、南部管内は「次は」でしたが、90年代末期頃からこれが逆転してしまいました。このような微細な違いは、おそらく原稿作成者の裁量や方針にもよるのでしょう。能登地区でも奥能登などで「まもなく」式が採用されています。また、小松地区でも一部こちらが流れる場合があり、やはり冒頭が3点チャイムで始まります。
 (次は終点 / まもなく、終点)、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へお越しの方は、こちらでございます。  終点においては昔からなぜか「●●へおいでの方は」が使われず、「●●へお越しの方は」というフレーズに。また「こちらでお降り下さい」が使われず「こちらでございます」という表現が使用されてきました。
 ただし最近は終点でなくても「お越しの方は、こちらでございます」式の放送の場合もあります。(例:「世界の一流ブランドを取り揃えたエルサカエ金沢本店へお越しの方は、こちらでございます。」)
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へお越しの方は、こちらでお降り下さい。  最近は終点でなくても「●●へお越しの方は」となる広告が増えてきており、もはや「●●へおいでの方は」に代わって主流となりつつあるようにも思えます(例:「処方箋受付の、あおぞら薬局香林坊店へお越しの方は、こちらでお降り下さい」)。
 また平成25年(2013年)12月から増えた観光地への案内は、全て「××へお越しの方は」というフレーズになっています(例:「21世紀美術館へお越しの方は、こちらでお降り下さい」)。
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へお越しの方は、こちらでお降り願います。  「お降り下さい」が「お降り願います」となっている変形バージョンで、いまのところ、錦町粟崎線の小立野で流れる「大学病院へお越しの方は、こちらでお降り願います」と羽咋市内の三軒茶屋で流れる「能登青年の家へお越しの方は、こちらでお降り願います」を確認しています。内容から見て、おそらく広告という形ではなく、運行の都合で寄らないことをわびる形で「こちらでお降り願います」とお願いする形になったのではないかと考えられます(能登青年の家についてもかつては運行路線があった)。
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へお越しのお客様は、こちらでお降り下さい。  なぜか「お越しのお客様」と丁寧なもの。いまのところ、駅西合庁前での「石川の今を築き、未来を想像する国づくり。国土交通省、金沢河川国道事務所へお越しのお客様は、こちらでお降り下さい」のみ確認しています。物件的に広告としてではなく、あくまで案内として放送されていたのではないかと思われます。
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へお越しの方は、ここでお降りが便利です。  最近は広告の放送文も様々になってきており、定型から外れたいろいろなフレーズが増えてきています。まずは「お降りが便利です」式。(例:「8号線沿い、椎間板ヘルニアなどの専門病院、金沢脳神経外科病院へお越しの方は、ここでお降りが便利です。」)
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へおいでの方は、こちらが便利です。  昨今増え始めている亜種広告文面シリーズのひとつです。JRバスに広告放送があった時代はもっぱらこのような「こちらが便利です」シリーズが用いられていましたが、この文面はそれをほうふつとさせるものがあります。(例:「処方箋受付のあおぞら薬局福留町店へおいでの方は、こちらが便利です。」)
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へお越しの方は、こちらで降りると便利です。  「降りると便利です」とは、昔から比べると随分くだけた文章です。武蔵ヶ辻(スカイホテル前)での「金・プラチナ・ダイヤモンド、高価買取。ダイヤモンドヤマトク、金沢武蔵店へお越しの方は、こちらで降りると便利です」で聞くことができました。
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へお越しの方は、こちらです。  段々と文章も省略されてきて、「こちらです」式。(例:「野々市スポーツセンター前の整形外科、リウマチ科、リハビリテーション科、川北整形外科医院へお越しの方は、こちらです。」)
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)にご用の方は、こちらでお降り下さい。  「おいでの方は」「お越しの方は」の二大勢力に続いて、「ご用の方は」と表現する変わり種も登場しています。(例:「処方箋受付のあおぞら薬局にご用の方は、こちらでお降り下さい。」)
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)は、こちらでお降り下さい。  「へおいでの方は」や「へお越しの方は」がないパターン。(例:「竪町通り入口、溝口デンタルオフィスは、こちらでお降り下さい」)
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)へは、こちらでお降りが便利です。  「へおいでの方は」や「へお越しの方は」がなく、しかもこちらでお降りが「便利です」。(例:「処方箋受付のあおぞら薬局森本店へは、こちらでお降りが便利です」)
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)は、こちらが便利です。  さらに省略された例。(例:「整形外科、山の上クリニックは、こちらが便利です。」)
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)は、こちらです。  さらに省略され、「へお越しの方は」もなく、いきなり「こちらです」で〆るもの。(例:「読むとこいっぱいの北陸中日新聞。カルチャーセンター・金沢中日文化センターは、こちらです」「安産の神様でおなじみの、安江八幡宮、金沢水天宮は、こちらです」)
 次は、(停留所)、(停留所)でございます。(広告)  バス停紹介のあと、そのバス停で下車すると便利である等の案内もなく単に広告をコールするもの。例として「なんでも気軽に相談できる、あなたのかかりつけ薬局。クスリのアオキの処方箋受け付け」や「松任の本間歯科。金属の見えない入れ歯を、保険にて開発。口元が大変綺麗になり大好評の実績。日曜診療も平日診療です。275、ムサシマル。」「お車もことならなんでも、カーメンテナンスの名探偵・湖南自動車へ」などがあり、どれもインパクトの強いものが多いです。もともと放送広告は案内の形を借りて行われてきましたが、その免罪符が崩れてきているようです。
 文の最後が「●●は▲▲バス停前です。」などとなっている場合もあります(例:「やさしさダイニングのツバメ屋は、幸町バス停前です」)
 (停留所)では、2ヶ所に停車致します。  同一停留所内での2ヶ所停車を告知する放送。「兼六園下では、物産館前と、石川門下の、2ヶ所に停車致します」のように具体的に停車のりばが案内される場合もあります。
 続いて、(停留所)、(停留所)でございます。  2ヶ所停車の2ヶ所目の放送では「次は」の代わりに「続いて」が使用されることが一般的です。ただし、稀に2ヶ所目でも「次は」となるケースもあります([83]東金沢ゆきの橋場町など)。
 (停留所)では、2ヶ所停車のため、××方向へ直進いたします。  [45]番の伏見橋で確認することができました(『伏見橋では2ヶ所停車のため、有松方向へ直進いたします』)。2ヶ所停車を告知しつつ同時に乗務員へのナビゲーションも行うという合理的放送です。
 (広告)へお越しの方は、2つ目の、(停留所)でお降りになると便利です。  2ヶ所停車の1ヶ所目の放送で、2ヶ所目の停留所に対応した広告を流すケース。この放送も微妙に文面に揺れがあり、「2つ目の」が最も多いようですが、「2ヶ所目の」であったり、あるいは「2回目の」であったりする場合もあります。
 とくに「2回目の」という言い方は、2回目に停まる停留所で……という意味で通じはしますが、はたして日本語的に正しいのかどうか。「2ヶ所目の」が最も良いと思うのですが。
 The next stop is (停留所).  金沢市内の主要停留所(金沢駅前、金沢駅西口、リファーレ前、武蔵ヶ辻、南町、香林坊、片町、広小路、広坂、兼六園下、本多町、橋場町、尾張町)では英語による案内が放送されます。加えて、城下まち金沢周遊、兼六園シャトル、特急小松空港線では全ての停留所で英語放送があります。
 北鉄の一般路線バスでの英語放送は平成6年(1994年)開業の「城下町かなざわ周遊号」で導入されたのが始まりで、その後、平成7年(1995年)頃から平和町線や額住宅線など一部の路線のみ拡充した時期を経て、00年〜03年頃に全ての路線で流れるようになったのではなかったかと記憶しています。
 旧小松バス(株)から継承された北鉄加賀バス(株)小松営業所の路線でも主要停留所で流れます。
 Next is last stop. (停留所)、(停留所) Thank you!  金沢市内の主要停留所(金沢駅前、金沢駅西口、武蔵ヶ辻、香林坊、兼六園下)が終点となった場合は、終点専用の英語放送が流れます。この場合のみ英語放送でも停留所が復唱されます。
 なお、津幡線、西金沢線の兼六園下、湯涌線の香林坊などでは、終点にもかかわらず途中停留所用の英語放送が流れるケースも。
 We arrival The final stop. (停留所)、(停留所)  旧小松バス(株)から継承された北鉄加賀バス(株)小松営業所の路線では、終点での英語放送が金沢地区のものとは異なっています。いままで狭義の“北鉄バス”ではなかった小松バス(株)では、車内放送の分野でも独自の進化を遂げてきたという感じがします。
 これより、終点(停留所)までの、停車停留所をお知らせ致します。(停車停留所……)終点、(停留所)の順に、停車致します。  特急、急行、快速便の停車停留所案内。なぜか上荒屋線の兼六園下方向でも片町で流れます。
 「この先の、停車停留所をご案内致します」という表現の場合もあったような気がします。
 これより、終点(停留所)までの、停留所をお知らせ致します。(停車停留所……)終点、(停留所)の順になっております。  平成29年(2017年)4月1日改正より、輪島特急線では「停車停留所」および「……の順に停車します」という表現を避けた文言に変わりました。「停車」といいながら乗降が無ければ必ずしも停車しないのは当たり前ことですが、それについて言葉通りに「停車」するとでも思い込んだ人がクレームでも付けたのかと想像してしまうところです。
 (停留所A)の次は、(停留所B)です。  特急、急行、快速便など、途中に通過する停留所のある区間において流れます。平成25年(13年)12月1日から珠洲方面への特急バスはこのようにシンプルな内容に変わった模様です。
 (停留所A)の次は、(停留所B)まで、停まりませんのでご注意願います。  特急、急行、快速便の別バージョン。[通快11]小立野大学病院前ゆきでは「途中、停まりませんので……」と放送されるようです。
 (情報ご提供:あなしんさん)
 (別の方面)方面へ、お越しの方は、お乗り換えです。  香林坊、武蔵ヶ辻、有松など、複数の路線が分岐する停留所で流れる場合があります。「○○方面、お越しの方は……」と「へ」の入らない場合もあります。また方面は複数挙げられる場合も多々あります。(例:「金沢駅、金石方面へお越しの方は、お乗り換えです」)
 鶴来方面、電車ご利用の方はこちらでお乗り換えです。  野町(郊外方向)で流れる鉄道石川線への乗り換え案内。西金沢ゆき、鶴来駅ゆき、白峰ゆきなどでは流れません。本体および白山の「最所さん」の放送では「鶴来方面電車ご利用の方は……」と繋げてコールされています。「鶴来方面電車」という固有名詞のようになっていますが、本来は「鶴来方面の電車」という意味合いの放送です。
 (方面)へお越しの方は、引き続き、このままご乗車願います。  逆に乗り換えなしでこのまま乗車することを促がす放送。北陸大学薬学部ゆきの北陸大学太陽が丘などで流れるほか、シティライナー便(郊外方向)の金沢駅西口では「このまま」のないバージョンが流れます。
 この車は、(停留所)は通りませんので、ご了承願います。  そのバスが特定の停留所を経由しないことを案内する放送。リファーレ前経由金沢駅ゆきの武蔵ヶ辻で流れる「この車は、六枚町は通りませんので、ご了承願います」があまりにもポピュラーで、ほとんどの方に聞き覚えがあると思います。
 金沢市内1日フリー乗車券の利用可能エリアは、次の○○停留所までです。  令和2年(2020年)4月1日のフリー区間拡大後の内容です。
 北鉄バス1日フリー乗車券の利用可能エリアは、次の○○停留所までです。  平成28年(2016年)12月1日より利用可能エリアの境界となるバス停で流れるようになりました。誤乗防止にも役立ちそうですね。令和2年(2020年)4月1日のフリー区間拡大後も路線によっては引き続き流れています。
 お降りの方は、ブザーでお知らせ願います。  これも大切な案内放送ですね。いまでは降車ボタンの合図音もほとんどがチャイムになってきましたが、放送はいまでも「ブザー」です。
 お降りの方は、お近くのブザーボタンでお知らせ願います。  平成元年(1989年)頃までは金沢地区でも聞けた旧放送ですが、北鉄奥能登バス(株)では現在も使用されています。旧能登中央バス(株)エリアは早い時期に分社化されたため、放送の文面が古いままで更新されずに残り、それがいまも使われているのではないかと推測されます。音声合成化により、いまでは奥能登エリア全域で聞けるようになってきています。
 お降りの方は、ブザーでお知らせ願います。お知らせが無ければ通過いたします。  平成29年(2017年)4月1日より北鉄能登バス(株)では「お知らせが無ければ……」という文言が追加されたようです。
 次、とまります。バスが停車してから、席をお立ち下さい。  音声合成化で流れるようになった放送です。降車ボタンを押すと自動的にこの放送が流れます。
 次、とまります。扉が開いてから、席をお立ち願います。  旧小松バス(株)から継承された北鉄加賀バス(株)小松営業所のみ、この内容で流れます。狭義の北鉄バスではなかった旧小松バス(株)では、車内放送の分野では独自の進化を遂げていたわけですね。
 次、とまります。  ほくてつバス北部、北陸鉄道東部などで流れていた佐久間陽子さんによる音声合成では、初期は「バスが停車してから……」の部分がありませんでした。平成16年(2004年)12月1日より追加されていますが、いまでも佐久間さんの「次、とまります」放送は「バスが停車してから……」の部分だけ追加録音をしたためか、少しテンションが違っています。
 (男声)次、とまります。お降りの方は、バスが停まるまで、そのままお待ち願います。  北鉄金沢中央バスでは平成17年(2005年)3月からの数年間のみ、「発車します」放送同様、次とまります放送も男声放送になっていた時期がありました(高速バスを除く)。やはり平成19年(2007年)12月1日に一般的な女声放送に戻っています。
 なお、男声放送に変わって以降、金中のみ放送の途中に降車ボタンが押されても「ポーン」という一点チャイムが鳴らなくなりました。これは女声に戻ってからも同様でしたが、平成25年(2013年)12月1日に北鉄金沢バス全社で放送の声が変更されたことにより、ほかの営業所同様の仕様となりました。
 ご乗車、ありがとうございました。  終点で流れます。流れるタイミングには二種類あり、「どなた様もお忘れ物のないよう、ご注意願います。ご乗車ありがとうございました」という流れが一般的ですが、南部系の路線では「ご乗車、ありがとうございました。まもなく、終点……」という例も。
 どなた様も、お忘れ物のないようご注意願います。  こちらもおもに終点で流れる放送ですが、途中停留所で流れるケースもしばしばあります。その場合、小立野大学病院前、内灘駅、金石など利用客の大部分が下車するような主要停留所で流れることがほとんどなのですが、なぜか[31]額住宅駅→金沢駅ゆきの泉一丁目という中途半端な場所でも流れます。
 お降りの方は、お忘れ物のないようご注意願います。  「どなた様も」では、あたかも全員がここで降りることが前提であるかのような印象を与えますが、こちらは途中停留所での放送に適した文面となっていますね。平和町などで聞くことができます。 
 乗務員は、終点到着後、車内の確認を行って下さい。また、次の運行を確認して下さい。  終点での全ての放送が終了したあと、少し間を置いて流れる業務放送です。他社では終点到着後すぐに引き上げてしまうところも多いですが、北鉄グループの場合はテロ対策や忘れ物の確認、終点に気付かず寝過ごしている酔客の保護のために、長時間停車できない場所を除いて、乗務員さんがその場で車内の確認を行っています。令和3年(2021年)10月頃より「また、次の運行を確認して下さい」が順次追加されはじめました。なお、北鉄本体と白山バスでは「竹内さん」の声だった時代にもこの部分だけが「最所さん」の声でコールされていました。
 乗務員は、終点到着後、車内の確認を行って下さい。  令和3年(2021年)10月頃までは「次の運行を確認して下さい」がありませんでした。
 (男声)業務放送。終点到着後、後部座席まで足を運び、車内の確認を必ず行って下さい。  平成18年(2006年)12月1日にこの放送が追加された当初は男声による放送で、内容も少し細かいものになっていました。テロ対策を兼ねていることもあって発声もやけに高圧的な口調となっており、利用客に不快感を与えることも考えられるためか、この業務放送を省略して切ってしまう乗務員さんもおられました。結局、不評のためか1年後には現在のような女声放送に変更されています。
 毎度ご乗車、ありがとうございました。終点、(停留所)でございます。どなた様もお忘れ物のないようご注意願います。  終点の停留所で前ドアが開くと同時に流れます。音声合成化で流れるようになった放送の1つです。「毎度ご乗車、ありがとうございました」だけで終わるパターンや、「ご乗車、ありがとうございました」と「毎度」の付かないバージョンも存在します。
 ところで「毎度」という言葉が「ありがとうございました」という過去形に付くのは変な気がするのですが、そう思うのは筆者だけでしょうか……。
 このバス路線は、補助金を頂いて運行しています。どうかバス路線維持のため、引き続きバスのご利用をよろしくお願いします。  平成30年(2018年)4月1日改正より金沢地区の津幡線、内灘線において流れるようになった放送です。行政からの補助金により維持されている不採算路線であることを周知するために流しているのではないかと思われます。どんどんバスに乗りましょう!


●運賃・利用案内

 運賃の支払方法やバス利用時の注意などに関係した放送です。
放送文面 備 考
 お客様にお願い致します。ICaご利用の方は、お降りの際、降車ドアが開いてから、読み取り機にカードをタッチ願います。  現在、金沢地区の注意放送ではこの内容が最も高頻度で流れているように思います。金沢バスで聞かれた佐久間さんの放送では「お客様にお願い致します」の部分だけ別録りだったようで、途中で少しテンションが変わっていましたね。
 お客様にお願い致します。ICaご利用の方は、お降りの際、読み取り機にカードをタッチ願います。整理券は不要です。  ICa導入当初は内容が異なっており、整理券は不要である点についても言及されていました。紙式の回数券、定期券では整理券が必要だったため、その習慣で整理券も取ってしまわないようという配慮だったのでしょう。当時の文面ですが、ちょっと自信がありません。もし違っていましたらご報告ください。
 現金、回数券でご乗車の方は、整理券をお取り願います。  整理券を取らない乗客に対する注意放送です。金沢地区ではICa利用開始とともに文面が変わりました。文頭に「お客様にお願い致します」が入る場合もあります。
 定期券、回数券でご乗車の方も、整理券をお取り願います。  上記の放送はもともとこのような内容でしたが、ICa利用開始とともに全く逆の内容に変更されたわけです。ICaの利用できない加賀地区、能登地区では現在でも用いられています。
 運賃は、出口上の運賃表に掲示致しておりますので、お間違えのないよう願います。  運賃が掲出されている場所を案内するものです。この放送の挿入箇所はあまり多くありません。
 バスご利用の際は、回数券、または小銭のご用意をお願い致します。  ICa普及により、運賃関係の放送はだいぶ内容が差し替えられてしまいましたが、そんななかで昔ながらの放送文のまま残っているのがこの注意放送。文頭に「お客様にお願い致します」が入ることもあります。
 なお、能登島交通(株)ではこの案内放送に酷似した「ワンマンバスご利用の際は、回数券、または小銭のご用意をお願い致します」という放送が流れます。もしかすると、北鉄バスの放送も元々はこのような内容だったのでは? とも思えるのですが。
 現金、回数券は、お降りの際、お手持ちの整理券と一緒に運賃箱に。定期券の方は、運転士にお見せの上、整理券だけをお入れ願います。  ICa普及により、金沢地区では聞かれなくなりましたが、能登地区、加賀地区では頻繁に流れます。どうやら金沢地区ではこの放送が流れていた箇所が「ICaご利用の方は、降車ドアが開いてから……」の放送に置き換えられたのではないかと思われます。
 現金、回数券は、お降りの際、お手持ちの整理券と一緒に運賃箱に。定期券の方は乗務員にお見せの上、整理券だけをお入れ願います。  旧小松バス(株)から継承された北鉄加賀バス(株)小松営業所の路線では「運転士」ではなく「乗務員」と流れます。
 現金、回数券は、お降りの際、お手持ちの整理券と一緒に運賃箱に。定期券の方は、運転士にしっかりお見せの上、整理券だけをお入れ願います。  平成29年(2017年)4月1日より、北鉄能登バスでは「しっかり」が追加されました。七尾中学生輸送が開始されることへの対策でしょうか?
 運賃はお降りの際、運賃箱に。定期券の方は、拝見させていただきます。  上の放送の別バージョン。もしかしたら当初は整理券の発行されない市内均一路線で使用されていた放送なのかとも思いますが、とくに関係なく様々な路線で使われていました。
 現金、回数券は、お降りの際、運賃箱に。定期券の方は運転士にお見せ願います。また、周遊券、船車券をお持ちの方は、ご面倒でも券面をお開きになり、運転士にお渡し願います。  温泉片山津線の加賀温泉駅到着前に流れていた放送。整理券がないため、その旨の部分がないほか、周遊券、船車券についての内容が続くというきわめてレアなものでした。平成27年(2015年)3月14日以降はオミットされました。
 整理券はご乗車停留所を示すものですから、お乗りの際、必ずお取り頂き、折り曲げたり、紛失されないようお願い致します。整理券をお持ちでない場合、始発停留所からの運賃を頂くこともありますので、ご注意願います。  乗車時に整理券を必ず取るよう促がすための注意放送。金沢地区では聞かれなくなりましたが、能登地区、加賀地区ではかなりの頻度で流れます。
 整理券はご乗車停留所を示すものですから、現金、回数券でご乗車の際は、必ずお取り頂き、折り曲げたり、紛失されないようお願い致します。整理券をお持ちでない場合、始発停留所からの運賃を頂くこともありますので、ご注意願います。  金沢地区でのかなりレアな放送例。錦町B線の金沢駅ゆきで聞くことができました。
 整理券はご乗車停留所を示すものですから、お乗りの際、必ずお取り願います。整理券をお持ちでない場合、始発停留所からの運賃を頂くこともありますので、ご注意願います。  「折り曲げたり、紛失されないよう……」のないパターン。また「お客様にお願い致します」が文頭に付くこともあります。
 ご乗車停留所の整理券をお持ちでない場合は、始発停留所からの運賃を頂くことがありますので、ご了承願います。  北鉄奥能登バスで聴かれる、いきなり本題から入る放送内容。これももしかすると、古い時代の放送内容なのかも知れません。
 お手持ちの整理券はご乗車停留所を示すものですから、折り曲げにならないようお願い致します。  非常に珍しい注意放送。[33]辰口ゆきで武蔵ヶ辻発車時に流れます。廃止された[35]番もどうやら辰口線の原稿を流用していたらしく、やはり同じ内容が同じ場所で流れていました。
 この車は、整理券のバーコードで、停留所、運賃を出すシステムとなっておりますので、整理券は必ずお取り頂き、折り曲げたり、紛失されないようお願い致します。整理券をお持ちでない場合、始発停留所からの運賃を頂くこともありますので、ご注意願います。  平成8年(1996年)に登場した初代ワンステに搭載された運賃自動計算装置付き運賃箱に対応した放送です。新型運賃箱が搭載された車両のみ、この放送の入ったテープが使用されていました。1年ほどで聞けなくなり、いまではそもそも新型運賃箱も幻の存在となってしまいました。文面にはちょっと自信がありません。間違っていましたらお知らせ下さい。
 車内でも回数券を販売致しております。ご入用の方は、停車中に乗務員にお申し出下さい。  北陸鉄道では昭和60年(1985年)5月より車内での回数券の販売が開始されました。金沢地区ではICaに対応した内容に変更されているため聞けなくなりましたが、加賀地区、能登地区では現在も聞くことができます。
 車内でも回数券を販売致しておりますので、ご入用の方は、乗務員にお申し出下さい。  旧小松バス(株)から継承された北鉄加賀バス(株)小松営業所版の内容です。
 車内でもICaの積み増しを致しておりますので、停車中、お気軽にお申し出下さい。  金沢地区ではICaスタートとともに内容が変わり、平成26年(14年)12月からは回数券の販売が廃止されたため、さらに「回数券の販売」という部分が削られました。文頭に「ご案内致します」が付くこともしばしばあります。
 車内でもICaの積み増し、回数券の販売を致しておりますので、停車中、お気軽にお申し出下さい。  金沢地区ではICaスタートとともに内容が変わりましたが、金沢地区では平成26年(2014年)12月より車内での回数券の販売が廃止されましたので、この放送も聴けなくなりました。停車中「お気軽に」という部分が微妙に追加されています。
 お子様をお連れのお客様にお願い致します。幼児2人以上お連れの場合、お2人目から小児運賃を頂きますので、ご了承願います。  6歳未満の幼児が6歳以上の方と一緒に乗車する場合は、幼児1人のみ無料で、2人目から小児運賃が必要となります。これを解説した案内放送です。全国的に同じような意味の放送が見られますが、内容は様々ですね。
 お子様をお連れのお客様にお願い致します。幼児2人以上お連れの場合、2人目から小児運賃を頂きますので、ご了承願います。  なぜか南部支所や北鉄白山バス(株)の一部では「2人目から」と「お」の付かないバージョンが聞かれます。これはもうほとんど原稿作成時のアヤといえるのではないかと思うのですが、それでもわざわざ「お2人目から」と「2人目から」の2種類が別々に音声合成へ収録されているのが、何とも。
 お子様をお連れのお客様にお知らせ致します。幼児お2人以上お連れの場合、お2人目から小児運賃を頂きますので、ご了承願います。  北鉄奥能登バスでは古いタイプの放送が残っており、細部が異なっています。
 お客様にご案内致します。武蔵ヶ辻・近江町市場と香林坊間でご利用の方の運賃は、100円となっております。  香林坊方向の場合は武蔵ヶ辻発車後、武蔵ヶ辻方向の場合は香林坊発車後に流れていた100円運賃のご案内です。この区間の100円運賃は平成14年(2002年)7月27日から実施されていましたが、令和4年(2022年)6月30日限りで終了となりました。
 お客様にご案内致します。武蔵ヶ辻と香林坊間でご利用の方の運賃は、100円となっております。  武蔵ヶ辻が武蔵ヶ辻・近江町市場と改称される以前の内容ですが、路線によっては「武蔵ヶ辻」のまま放送されている場合がありました。これも令和4年(2022年)6月30日が最後となりました。
 周遊券、船車券をお持ちの方は、ご面倒でも券面をお開きになり、運転士にお渡し願います。  なんとも古めかしい内容の放送ですが、ローカル路線バスが観光客を満載させていた時代の面影をいまに語る案内です。いまではJRの発行していた「周遊券」はありませんし、旅行代理店が発行する「船車券」で路線バスに乗車する方がどれだけいるのか……。加賀地区の温泉山中線、温泉片山津線で流れていましたが、平成27年(2015年)3月14日以降はオミットされました。
 お客様にお願い致します。周遊券、船車券をお持ちのお客様は、お降りの際、券面をお開きになり、運転士にお渡し願います。  町野線で流れるものは「方」ではなく「お客様」で、さらに「ご面倒でも」という部分が省略されています。
 車内が混み合っているときは、座席は譲り合ってご利用下さい。座席の上にお荷物などを置かないようご協力をお願い致します。  かつては「ただいま、金沢市ではマナーをよくする……」でおなじみの“金沢市からの啓蒙放送”として流れていた時代もありましたが、「ポイ捨て等防止条例」の放送に置き換えられ、その後はもっぱら小松空港線で流れるのみとなっていました。しかし、依然として二人掛けの座席を荷物でふさぐ人は多いためか、平成27年(2015年)12月1日よりレギュラー放送でも流れるようになりました。
 お客様にお願い致します。ご乗車の際は乗車口付近で立ち止まらないようお願いします。混み合っているときは、お荷物は膝の上でお持ち願います。  平成28年(2016年)12月1日の放送更新より聴けるようになった新放送で、金沢駅発車時や市内方向の片町などで流れています。
 お客様にお願い致します。車内での移動をスムーズにするため、リュックは背負わずご乗車下さい。  令和元年(2019年)12月1日の放送更新より聴けるようになった新放送です。乗車マナーについての放送が近年はとくに増えてきたように思われます。
 お客様にお願い致します。この車は全席禁煙となっておりますので、ご協力をお願い致します。  特急バスなど観光タイプの車両が使われる路線では禁煙であることの注意が流れます。もともと車両の前半分のみが禁煙席で、後部では喫煙が可能であったからみから「全席」という表現になっているものと思われます。
 お客様にお願い致します。走行中はシートベルトの着用をお願い致します。  特急バスなどシートベルトのある車両の使われる路線では、シートベルトを着用するよう促がす放送が流れます。能登方面の特急バスでは、のと里山海道へ入る直前に流れる場合が多いです。
 お客様にお願い致します。走行中はシートベルトの装着をお願い致します。  シートベルトの「装着」をお願い致しますというバージョン。
 お客様にお願い致します。これより、能登有料道路を走行致します。シートベルトの着用をお願い致します。  能登方面の特急バスで流れていた旧バージョン。能登有料道路がのと里山海道と改称されたため、上記のような内容に変わっています。


●車内事故防止

 路線バスにおいては乗客の自転倒による車内事故も「交通事故」として処理され、乗務員の責任となってしまうため、車内事故防止については繰り返し注意が促がされています。
放送文面 備 考
 運転には充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので、お立ちの方は吊革、または手すりにおつかまり願います。  急停車に注意をうながす放送の基本形です。この「運転には充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので……」で始まる放送はバリエーションが非常に多く、いかに車内事故防止に苦心されているかが分かります。
 運転には充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので、お立ちの方は吊革、または手すりにおつかまり頂き、車内事故防止にご協力願います。  「吊革、手すりに」系のより詳しいバージョン。
 安全運転に充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので、お立ちの方は吊革、または手すりにおつかまり頂き、車内事故防止にご協力願います。  旧バージョンですが、北鉄奥能登バス(株)、北鉄能登バス(株)ではいまでも聴くことができます。また「安全運転には」となっているバージョンも七尾地区で聴くことができます。
 安全運転に充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので、お立ちの方は吊革、手すりにしっかりおつかまり願います。  北鉄奥能登バス(株)で聞かれるバージョン。車内事故防止うんぬんという定型文がありません。
 運転には充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので、お身体の不自由な方やお年寄りに座席をお譲り頂き、車内事故防止にご協力願います。  急停車への注意を喚起するとともに、弱者へ座席を譲ることも啓発する放送となっています。
 安全運転には充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので、お身体の不自由な方やお年寄りに座席をお譲り頂き、車内、事故防止にご協力願います。  加賀温泉バス(株)では「安全運転には」からはじまり、かつ「車内事故防止」の部分がなぜか「車内、事故防止」のように発声されます。
 運転には充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので、お降りの際には特にご注意下さい。  急停車注意放送の別バージョン。北鉄金沢バス(株)北部営業所の路線で多く聞かれます。なお金沢バスの旧放送でおなじみだった佐久間陽子さんの放送では「やむを得ず」という部分を「やもえず」と発声されていました。
 運転には充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので、お降りの際には特にご注意下さるようお願いします。  2011〜12年頃前までは「特にご注意下さるよう……」という文面でした。これがなぜか「特にご注意下さい」とシンプルな言い方に変わったわけです。
 運転には充分注意しておりますが、やむを得ず急停車することもありますので、座席には正しく、深くお掛けいただき、シートベルトの着用をお願い致します。  特急バスなどシートベルトのある車両ではシートベルトを着用するよう促がす内容として放送されます。
 お客様にお願い致します。この先、カーブや坂道が続きますので、座席には正しく深くお掛け頂き、お立ちの方は吊革、または手すりにおつかまり願います。  カーブや坂道が続く山間路線にさしかかる箇所で挿入される放送。この放送が入ると、この先の険しい道路状況が予想され、ワクワクするものがあります。天神橋→豊国神社前、内川小学校前→別所、野田〜大桑、小立野二丁目〜旭町一丁目、太田八幡〜殿などで耳にした経験があります。錦町野々市線ではなぜか兼六園下→出羽町間の兼六坂でも流れます。
 この先、坂道やカーブが続きますので、ご注意願います。  北鉄奥能登バス(株)の遠島山公園下で流れるバージョン。やや簡素で、さらに「坂道」のほうが先です。
 お客様にお願い致します。やむを得ず急停車することもありますので、走行中は席をお代わりにならないよう、ご協力をお願い致します。  非常にレアな放送といえそうです。温泉山中線の医療センターや、北鉄奥能登バス(株)管内で稀に流れます。
 両替をされる方は、バスが停車中にお願いします。  両替は停車中に、という車内事故防止の狙いもある注意放送です。


●交通安全

 バス利用客に対し、交通安全について啓発する放送。
放送文面 備 考
 降りたバスの、すぐ前や後ろを横断することは、非常に危険です。バスが通りすぎてから、安全を確かめて横断しましょう。  大型バスの前後は乗務員の死角になりやすいだけでなく、対向車のドライバーからも目に付きにくく、危険です。
 全国的に非常に酷似した文面の放送例が散見されることから、もしかすると、かつて類似の事故が全国的に増加したことにより、バス協会あたりで一斉に放送へ追加するよう通告があったのかも知れないと想像されるところですが、定かではありません。
 降りたバスの、すぐ前や後ろを横断することは、非常に危険です。バスが通りすぎてから、安全を確かめて、横断歩道を渡りましょう。  00年頃の一時期のみ聞けた内容です。この時期はいろいろと細かく車内放送に手が加えられていましたが、結局数年してもとの放送文に戻ったものも多いような気がします。
 お降りになったバスの、すぐ前や後ろを横断することは、非常に危険です。バスが通りすぎてから、安全を確かめて横断しましょう。  旧バージョンかと思われますが、北鉄奥能登バス(株)ではいまでも聴くことができます。基本的に同社の原稿内容は少し昔の北鉄標準の放送のものが多い気がします。
 降りたバスの、すぐ前や後ろを横断するときは、非常に危険です。バスが通りすぎてから、安全を確かめて横断しましょう。  南部、白山系の放送では、なぜか「横断するときは」となっている放送が流れます。従来の放送ではバスの前や後ろを横断する行為(こと)自体が危険であると注意しているのに比べ、こちらは横断しても良いが横断する場合(とき)は気をつけるよう、という程度の注意の仕方であるようにも聞こえます。
 石川県交通安全協会からのお願いです。高齢者が被害に遭う事故が増えています。道路を通行する高齢者を見かけたら、徐行、減速するなどして安全な走行に心がけましょう。  石川県交通安全協会からの交通安全啓発放送。現在金沢地区で多く聞けるのは、この内容と、二つ下の「道路横断中の交通事故が増えています……」の2パターンです。こちらは運転者目線での注意を促がす内容。
 石川県交通安全協会からのお願いです。お年寄りの交通事故が増えています。交通ルールやマナーを守って、みんなで、お年寄りを交通事故から守りましょう。  平成14年(2002年)頃に聞けた放送です。おそらく上の「高齢者が被害に遭う……」のタイプへ置き換えられたものと思われ、最近は全く耳にしなくなりました。
 石川県交通安全協会からのお願いです。道路横断中の交通事故が増えています。道路を横断するときは、左右の安全をよく確かめてから渡りましょう。  こちらは逆に歩行者目線で注意を促がす内容となっています。おそらく路線の特性によって使い分けているのでしょう。この放送は平成12年(2000年)頃から流れており、平成13年(2001年)頃までは「石川県交通安全協会連合会」とコールされていました。
 石川県交通安全協会からのお願いです。お年寄りの交通事故が増えています。とくに夜間の外出には夜光反射材を身に付けるなど、ドライバーから分かりやすい服装に心がけましょう。  平成12年(2000年)頃から増え始めた石川県交通安全協会からの交通安全放送の元祖といえる放送。温泉山中線で残っています。
 石川県交通安全協会連合会からのお願いです。お年寄りの交通事故が増えています。とくに夜間の外出には夜光反射材を身に付けるなど、ドライバーから分かりやすい服装に心がけましょう。  当初は「交通安全協会連合会」からのお願いでした。
 道路を横断するときは、必ず横断歩道を利用し、斜め横断は、やめましょう。みんなで交通事故のない、明るい社会づくりを心がけましょう。  これも平成12年(2000年)頃から増え始めた新しいタイプの交通安全放送でしたが、最近はめっきり聞ける機会がなくなっています。なぜか[81]番や[26]番では流れていますので、絶滅こそしていないようですが、非常に珍しい放送になってしまっています。
 交通事故防止のため、お客様にお願い致します。道路を横断されるときは、信号を守り、左右の安全を確かめて、横断歩道をお渡り下さい。  柳橋円光寺線の広小路(武蔵方向)でのみ確認できる放送。なぜこの路線でのみ流れます。
 バスお待ち合わせの際は、事故防止のためできるだけお下がり頂き、お乗りになるときはバスが停まるまでお待ち下さい。  市立病院線の四十万・鶴寿園方向の高尾台小学校前で流れる、非常にレアな注意放送です。なお能美市のコミュニティバス「のみバス」でも流れます。
 ただいま、北陸鉄道グループバス各社では、安全運行のため、薄暮時、早めのライト点灯運動を実施致しております。  夕方(薄暮時)のヘッドライト点灯運動が開始された平成14年(2002年)6月10日以降、しばらく聞けた放送です。筆者は「薄暮」という言葉をこの放送で知りました^^;
 (交通標語)。このキャンペーンは、(広告)の協賛です。  交通事故防止をテーマとした5・7・5の標語が読み上げられたあと、その放送のスポンサーを紹介するという手法の広告(例:「老いの手に、愛の手そっと、交差点。このキャンペーンは、伏見橋、人工関節手術専門の、整形外科・リハビリテーション科の、辻整形外科クリニックの協賛です」)。このように交通標語をからめたスポンサー広告はわりと全国に見られるようです。金沢でもJRバスに放送広告があった時代は同様の放送が流れていました。
 交通事故をなくしましょう。(交通標語)。この交通キャンペーンは、(広告)の協賛です。  旧バージョン。以前は前置きで「交通事故をなくしましょう」とコールされるのが一般的でした。これと比べると、現在は突然なんの前触れもなく標語が読み上げられるので、ちょっと面食らう部分もあるかも知れないですね。01年頃から「ご協力により放送しております」が「協賛です」に変わっています。
 県内より交通事故をなくしましょう。(交通標語)。この交通キャンペーンは、(広告)のご協力により、放送しております。  さらに古いバージョン。「県内より交通事故をなくしましょう」だったのが単に「交通事故をなくしましょう」となっていたのは、県内だけ無くなれば良いのか、という意見でもあったのでしょうか? 平成10年(1998年)頃までは「協賛」ではなく「ご協力」という表現となっていました。
● 交通標語集 ●
渡るとき きちんと確認 右左
老いの手に 愛の手そっと 交差点
安全へ あげる手 つなぐ手 交差点
安全は 目から耳から 心から
気をつけて 朝の一言 忘れずに
気をつけて 慣れたこの道 通う道
迷ったら 渡るな 走るな 次を待て
飛び出すな 急ぐ心は 赤信号
安全へ つなぐ老いの手 幼い手
よく見たね 車来ないね 渡れるね
安全は 人と車で つくるもの
気をつけよう 車のあとから また車
手をつなごう 小さな子どもと お年寄り
もう一度 よく見て渡ろう 手を上げて
交差点では 必ず止まって 安全確認
曲がり角 停まる習慣 待つしつけ


●その他の啓発放送

 環境美化や飲酒運転撲滅、振り込め詐欺防止などの公共広告です。
放送文面 備 考
 金沢市では、ポイ捨て等防止条例により、道路やバス停など、公共の場所での空き缶などのポイ捨てが禁止され、喫煙が制限されています。快適で美しい街づくりに、皆様のご協力をお願いします。  武蔵ヶ辻、香林坊など金沢市内の主要な停留所で放送される、金沢市からの啓蒙放送。最近は周期的に啓蒙内容が変わっています。平成25年(2013年)頃からは「ポイ捨て等防止条例」の施行により、これを告知する内容となりました。
 ただいま、金沢市では、マナーを良くする市民運動を進めております。車内が混み合っているときは、座席は譲り合ってご利用下さい。座席の上にお荷物などを置かないようご協力をお願い致します。  金沢市からの啓蒙放送の旧放送です。「ポイ捨て等防止条例」の放送に置き換えられ、もっぱら小松空港線で流れるのみとなっていましたが、平成27年(2015年)12月1日よりレギュラー放送として復活しています。
 ただいま、金沢市では、マナーを良くする市民運動を進めております。バス車内での携帯電話のご使用は、ほかのお客様の迷惑になりますので、ご遠慮願います。  さらに以前の金沢市からの啓蒙放送。平成16年(2004年)頃から平成19年(2007年)頃まで流れていました。「ご迷惑」ではなく「迷惑」であるところがポイント。現在、携帯電話禁止の放送は乗務員さんの手元で流す任意放送のみとなっています。
 ただいま、金沢市では、マナーを良くする市民運動を進めております。バス車内での携帯電話のご使用は、心臓医療機具を身に付けておられるお客様のご迷惑になりますので、電源をお切りになるなど、ご協力をお願いします。  さらにさらに以前の金沢市からの啓蒙放送。平成14年(2002年)頃から平成16年(2004年)頃にかけて聞かれました。いまでは技術の進歩により問題なくなったようですが、この頃の携帯電話はペースメーカーの誤作動を誘発するとして、車内では電源を切るよう求められていました。なお、北陸鉄道で聞かれなくなってからも、ふらっとバスに限っては「心臓医療機具を、付けておられるお客様の……」という文面で平成24年(2012年)頃まで残っていました。
 お客様にお願い致します。バス車内での携帯電話のご使用は、ほかのお客様のご迷惑になりますので、ご遠慮願います。  初代の携帯電話注意放送。携帯電話の急速な普及により、車内での通話が目立つようになってきた平成11年(1999年)頃から聞かれるようになったような気がします。
 携帯電話の普及とそれによる弊害のクローズアップはこの頃からで、平成11年(1999年)11月1日には道路交通法が改正され、走行中の携帯電話の使用が原則禁止になっています。
 ただいま、金沢市では、マナーを良くする市民運動が進められています。バスお待ち合わせの際は、タバコの吸殻、紙くずなどを路上に捨てないよう心がけるとともに、マナーを守って順序良くお乗りいただき、住みよい、美しい街づくりにご協力下さい。  90年代頃から、「マナーを良くする市民運動」が標榜されるようになりました。この「路上に捨てないよう」放送は、現在の金沢市からの啓蒙放送のように香林坊や武蔵ヶ辻だけといわず、路線によってランダムに流れていました。
 ただいま、金沢市では、マナーを良くする市民運動が進められています。バスお待ち合わせの際は、吸殻、空き缶などを路上に捨てないよう心がけるとともに、マナーを守って順序良くお乗りいただき、住みよい、美しい街づくりにご協力下さい。  平成12年(2000年)頃に多くの新しい文面の放送が登場しましたが、この「路上に捨てないように」系にも別バージョンの、「吸殻」「空き缶」となっているバージョンが現れ、そしてやはり数年で聞かれなくなっていきました。
 お客様にお願い致します。バスお待ち合わせの際、タバコの吸殻、紙くずなどを路上に捨てないように、お互いに、住みよい環境、美しい街づくりに心がけましょう。  平成元年(1989年)頃まで聞けた啓蒙放送。金沢市以外の場所では現在もなおこの文面が聞ける場合があります。(町野線の梅の木など)
 石川県警からのお知らせです。ATMで還付金を受け取れる、は詐欺です。振り込みをするとお金を取られます。まずは留守電・切断・即相談。  石川県警シリーズ。令和4年(2022年)12月1日に更新された内容で、再び標準語に戻りました。
 石川県警からのお知らせやぞいねぇ! キャッシュカードをだまし盗る詐欺に気いつけまっし? キャッシュカードを渡さんがやぞぉ。暗証番号を教えんがやぞぉ。留守電・切断・即相談!  石川県警シリーズ。令和3年(2021年)12月1日に更新された内容で、なんと金沢ことばを使ったユニークなものになっています。
 石川県警からのお知らせです。キャッシュカードを騙し盗る詐欺が増えています。キャッシュカードを渡さない、暗証番号を教えない、留守電・切断・即相談。  石川県警シリーズ。令和2年(2020年)12月1日よりキャッシュカード詐欺防止の啓発放送が変わりました。この内容は令和3年(2021年)12月1日の更新以降も流れる場合がありました。
 石川県警からのお知らせです。キャッシュカードを預かる、暗証番号を教えて。このような電話による特殊詐欺が発生しています。まずは家族や警察に相談を。  令和2年(2020年)4月1日改正より、防犯協会が消えて石川県警からのメッセージに変わりました。時代背景にあわせて文言がどんどん変化していくのが興味深いです。
 石川県警からのお知らせです。未納料金がある、裁判を起こす。このようなメールやハガキによる特殊詐欺が発生しています。まずは家族や警察に相談を。  令和2年(2020年)4月1日改正より、こちらも防犯協会が消えて石川県警からのメッセージに変わりました。
 警察と防犯協会からのお知らせです。未納料金がある、裁判を起こす。このようなメールやハガキによる特殊詐欺が発生しています。まずは家族や警察に相談を。  令和元年(2019年)12月1日に更新された内容です。この時点では「警察と防犯協会」からのメッセージとなっていました。
 警察からのお知らせです。息子や孫を名乗る詐欺に注意。キャッシュカードを預かる、暗証番号を教えて、は詐欺です。ストップ振り込め詐欺。  平成30年(2018年)12月1日に更新された内容(ご協力:83東金沢さん)
 防犯協会です。嘘の電話でお金を騙し取る、振り込め詐欺、手渡し詐欺には注意して下さい。  石川県防犯協会からの啓発放送。平成26年(2014年)の内容。
 石川県防犯協会からのお知らせです。振り込め詐欺による被害が多発しています。不審な電話やメールを受け取ったら、必ず家族や知人、警察などに相談しましょう。  平成25年(2013年)の内容。神谷内ではこの放送のあとに「クスリのアオキ」の広告が入るため、「必ず、家族や知人、警察などに相談しましょう。なんでも気軽に相談できる、あなたのかかりつけ薬局……」と内容が続いてしまい、あたかも振り込め詐欺についての相談をクスリのアオキでしなさいと言っているかのような内容となってしまっていました^^;
 石川県防犯協会からのお知らせです。振り込め詐欺撃退。信じるな、顔が見えない向こう側。不審な電話やメールなどに、注意しましょう。  平成24年(2012年)はこのような内容でした。なお、これ以前には住宅用火災警報機の設置義務付けに関する放送が流れていました(長野ポンプの広告に移行するタイプもあり)。
 お酒を飲む日はマイカー置いて 家族も安心 バス通勤。北陸鉄道グループでは、飲酒運転撲滅を推進しています。  飲酒運転防止とともにバス利用を促がす啓蒙放送。橋場町からの兼六園下や、[43]番(野々市方向)の広坂で流れます。
 強引な勧誘で仕方なく契約を交わしたり、注文していない品が届いて困った経験ないですか? お気軽に、白山市消費生活センター、電話XXX-XXXXへご相談下さい。  松任方面の徳丸などで流れていたご当地公共広告です。平成26年(2014年)12月1日の更新で文面が変わり、消滅しました。
 水、森、自然。この豊かな環境を大切に。このキャンペーンは(広告)の協賛です。  ここ最近ときおり聞くようになってきた、環境緑化キャンペーン。交通標語と同じく、協賛広告とセットになります。「良い部屋あります、アパマンショップ、金沢もりの里店オーキッド」などが協賛しています。
 水、空気、自然。この豊かな環境を大切に。この環境緑化キャンペーンは(広告)の協賛です。  この環境キャンペーンの文面は、初期には「森」ではなく「空気」でした。現在多数流れている、交通安全とは別のキャンペーンに広告をからめたタイプの嚆矢が、この放送といえましょう。
 いつもありがとう、地球にやさしいバス利用。この地球を守ろうキャンペーンは、(広告)のご協力です。  近年登場し始めた環境キャンペーンの新種で、バス利用が地球にやさしいことをアピールしつつ、協賛企業の広告を流すというパターンです。
 大切な緑の地球を守りましょう。このキャンペーンは、(広告)の協賛です。  地球を守ろうキャンペーンの亜種ですね。
 安全で安心なまちづくり、子どもの笑顔を守りましょう。このキャンペーンは、(広告)の協賛です。  安全なまちづくりや子どもを大切にしようという啓発をしつつ、協賛企業の広告を流すというパターンです。
 危ないよ、歩きスマホ。この放送は、(広告)の協力です。  “歩きスマホ”は危険であることを啓発しつつ、それにからめて広告を流すという新種の放送です。それにしても工夫次第で何でも広告媒体になるものだなと感心させられます^^;
 飲酒運転、しない、させない、見逃さない。このキャンペーンは、(広告)の協賛です。  飲酒運転撲滅キャンペーン放送の亜種で、飲酒運転防止を啓発しつつ、それにからめて協賛企業の広告が流れます。
 ソフトウェアの開発は、金沢エンジニアリングシステムズにお任せ下さい。このキャンペーンは、金沢エンジニアリングシステムズの協賛です。  これはもはやキャンペーンといえるのか分かりませんが……、キャンペーンといいながら、ちゃっかり単なる宣伝という新パターンです。伏見台で流れます。
 手洗いを忘れずに。この放送は、(広告)の協賛です。  令和2年(2020年)12月1日より登場した新種の啓発キャンペーン放送で、社会情勢を反映した内容となっています。それにしても最近は5・7・5調での啓発放送がすっかり少なくなってしまいましたね。
 路上喫煙やタバコのポイ捨てはやめましょう。このキャンペーンは、(広告)の協賛です。  これも5・7・5調ではない啓発放送です。もうたくさん種類があり過ぎて……。


●フリーバス関係

 ローカル路線では、停留所以外のところでも自由に乗り降りできる「フリーバス」が設定されている区間が存在します。このフリー乗降制度についての放送です。
放送文面 備 考
 この先、(停留所A)を過ぎますと、(停留所B)までの間、停留所以外のところでも、自由に乗り降りできます。  フリーバス区間の開始を告げる放送です。フリーバス区間は山間部などローカル味のある区間に設定されている場合が多いので、この放送が流れるといよいよローカルバスの味わいが感じられることになります。停留所Bが終点であるときは「終点・(停留所B)までの間」とコールされます。後山線では「自由に乗り降りできます」となっています。
 この先、(停留所A)を過ぎますと、(停留所B)までの間、停留所以外でも、自由に乗り降りできます。  北鉄奥能登バスのバージョン。
 この先、(停留所A)を過ぎますと、(停留所B)までの間、停留所以外のところでも、自由に乗り降りできますが、ご希望の場所でも、危険なところや、法令で禁止されているところでは、降車場所を変更させていただくことがありますので、ご了承願います。  普通のフリーバスの案内にちょっと釘を刺したような内容が続くバージョン。七尾地区などで聞くことができるほか、小松地区でもこの内容となっています。
 この先、(停留所A)を過ぎますと、(停留所B)までの間、停留所以外のところでも、自由に乗り降りできますから、停留所以外でお降りの方はお早めに運転士へお申し出下さい。なお、停留所でお降りの方はブザーでお知らせ願います。  比較的最近フリーバス区間として設定された北鉄金沢バス(株)の[95]北陸大学線(中村〜薬学部間)では少しだけ改良された内容となっています。
 (3点チャイム)業務放送、スイッチを、手動に切り替えて下さい。  フリー区間ではドアの開閉による運賃表、放送の自動送りを行わない手動モードが使用されますが、これを確認するための業務放送です。音声合成化とともに、現在は自動的に手動へ切り替わるようで、北鉄金沢バス(株)北部、北陸鉄道(株)東部、北鉄奥能登バス(株)では流れなくなりました。
 (3点チャイム)業務放送、次よりフリー区間のため、手動になります。  北鉄白山バス(株)などでは、音声合成化で自動的に自動モードに切り替わるようになったとはいえ手動に切り替わったことを業務放送で伝えるようになっています。
 (2点チャイム)業務放送スイッチを、手動に切り替えて下さい。  旧小松バス(株)から継承された路線ではなぜか「業務放送スイッチ」と間隔を空けずにコールされています。また開始時のチャイムも一般放送と同様の2点チャイムとなっています。
 (3点チャイム)業務放送、テープスイッチを、手動に切り替えて下さい。  テープ時代は手動で手動モードへの切り替えを行っていたようで、この業務放送は必ず流れていました。
 停留所以外でお降りの方は、早めに運転士にお知らせ下さい。お知らせの際は、手すり、または吊革におつかまり頂き、車内事故防止にご協力願います。  フリーバス区間で降車する場合についての案内。
 停留所以外でお降りの方は、早めに運転士にお知らせ下さい。お立ちの際は、手すり、または吊革におつかまり頂き、車内事故防止にご協力願います。  北鉄白山バス(株)では「お知らせの際は」が「お立ちの際は」となっています。
 停留所以外でお降りの方は、早めに乗務員にお知らせ下さい。お知らせの際は、手すり、または吊革におつかまり頂き、車内事故防止にご協力願います。  旧小松バス(株)から継承された北鉄加賀バス(株)小松営業所の路線では「運転士」ではなく「乗務員」とコールされます。ほかに定期券についての放送でも「乗務員」になっており、旧小松バス(株)独自のこだわりがあったのかも。
 停留所でお降りの方は、ブザーでお知らせ願います。  フリーバス区間においては「お降りの方は」の代わりに「停留所でお降りの方は」という内容の放送が流れます。
 お客様にお願い致します。停留所以外でお乗りになるときは、道路の左側で、バスに向かって手を挙げて、お待ち下さい。  フリーバス区間での乗車方法についての解説。「お客様にお願い致します」が頭に付くこともあります。
 途中で乗り降りされたときの運賃は、お乗りのときは手前の停留所、お降りのときは前方の停留所までの運賃を頂きますので、ご了承願います。  フリー乗降を行った場合の運賃精算についての案内。こちらも頭に「お客様にお願い致します」が付く場合があります。
 まもなく、(停留所)、(停留所)でございます。  フリー区間では途中で乗降があった場合に備え、停留所の案内が2回流れるようになっています。平成18年(2006年)2月25日からほくてつバス(株)北部では2回目の放送が「次は」ではなく「まもなく」とコールされるようになり、その後、旧加賀白山バス(株)にも拡充されました。ただ、能登地区など現在も2回目が「次は」と流れる地域も混在しています。
 これで、フリー乗降の取り扱いを終わらせて頂きます。  フリーバス区間が終了する停留所で流れます。
 (3点チャイム)業務放送、スイッチを、自動に切り替えて下さい。  「フリー乗降の取り扱いを終わらせて頂きます」のあとに続く業務放送ですが、手動に切り替える際の業務放送同様、北鉄金沢バス(株)北部や北陸鉄道(株)東部では流れません。
 (3点チャイム)業務放送、次よりフリー区間終了のため、自動になります。  北鉄白山バス(株)などでは、音声合成化で自動的に自動モードに切り替わるようになったとはいえ、自動に切り替わったことを業務放送で伝えるようになっています。
 (2点チャイム)業務放送スイッチを、自動に切り替えて下さい。  旧小松バス(株)から継承された路線ではやはり「業務放送スイッチ」とコールされます。
 (3点チャイム)業務放送、テープスイッチを、自動に切り替えて下さい。  テープ時代はやはりこちらも「テープスイッチ」でした。


●自社広告

 高速バスなどの宣伝文です。北鉄バスでは他社と比べこのような広告文の放送があまり盛んではありませんが、やはりいくつか自社広告が存在します。
放送文面 備 考
 ご案内致します。お一人でも参加できる北鉄バスの旅、ミリオンツアーとあすなろツアーが皆様をお待ち致しております。お問い合わせ、お申し込みは、北陸鉄道旅行センター、北鉄観光へどうぞ。  募集型旅行企画への参加を募る広告です。かつて野々市中央や七尾市内などで流れていましたが、北陸鉄道自社による募集型ツアー(ミリオンツアー)が廃止され、北鉄航空による「あすなろツアー」へ一本化されたこともあってか、現在は全く流れなくなっています。
 お客様にご案内致します。金沢へのお買い物、ビジネスには、安くて快適な、特急バスをご利用下さい。  中能登特急バスの利用促進案内で、七尾市内の古府などで流れていました。かつては「能登有料道路経由の、特急バスを……」という放送文でした。平成28年(2016年)3月31日限りで七尾発着の特急バスが廃止となったため、これも聞き納めとなってしまいました。
 金沢へお越しの際は、飯田、柳田天坂、金沢間運行の、珠洲特急バスをご利用下さいませ。  こちらは町野線の柳田付近で流れる珠洲特急の利用案内。「ご利用下さいませ」という口調が良いです。
 金沢へお越しの際は、飯田、上町、金沢間運行の、珠洲特急バスをご利用下さいませ。  「柳田上町」に停車していた頃はこの内容でした。平成27年(2015年)3月14日改正で柳田上町が通過となったため、内容が変更されています。
 金沢へお越しの際は、輪島、金沢間運行の、輪島特急バスをご利用下さいませ。  同じく町野線の輪島付近では輪島特急の利用案内も流れます。
 大阪へお出かけなら、梅田まで、毎日運行の北鉄高速バス。ビジネスに、ショッピングに、安くて快適な北鉄高速バスをご利用下さい。  主に北鉄金沢バス(株)中央営業所の担当路線で流れていた自社広告です。高速大阪線が旧北鉄金沢中央バス(株)の運行路線だった関係で、旧北鉄金沢中央バス(株)の担当路線であった路線でのみ流れていました。
 なお、例えば北部営業所担当便であっても旧金中の路線だった[13]番では流れましたが、逆に中央営業所担当便であっても、旧ほくてつバスの路線だった[95]番では流れませんでした。
 渋谷、八王子へのビジネス、観光には、安くて、便利で、毎日運行の北鉄高速バスをご利用下さい。  北鉄金沢中央バス(株)にならい、平成20年(2008年)頃から北鉄本体でも高速バスに関係する自社広告が入るようになりました。他社ではよく聞かれる高速バスの利用告知ですが、高速バス開業から20年も経て、北鉄でもようやく高速バスの広告が入り始めたわけです。北陸鉄道(株)金沢営業所、南部支所の路線を中心に、金沢駅前到着前の放送で流れていました。
 首都圏へのビジネス、観光には、安くて、便利で、毎日運行の北鉄高速バス。渋谷・八王子ゆきと、横浜・鎌倉・藤沢ゆきをご利用下さい。  平成29年(2017年)3月31日まではこちらの内容でした。横浜・湘南線廃止により現在の内容に更新されています。
 観光には、金沢から飛騨高山と世界遺産白川郷へ、毎日運行の北鉄高速バスをご利用下さい。  こちらは主に北陸鉄道(株)東部支所系の路線で、金沢駅前到着前の放送で流れます。


●男声放送

 平成20年(2008年)以降に増えてきた放送で、分岐点の手前などにおいて、乗務員さんに経路の注意を促がす目的で男声による放送が流れる場合があります。路線によって内容は非常に多種多様なようですので、代表的なもののみ紹介します。
放送文面 備 考
 (男声)(停留所)には、交差点を(直進 / 右折 / 左折)して停まります。  乗務員さんへの注意を促がす男声放送とはいえ、このように乗客への案内も兼ねた内容になっているパターンが一般的です。広小路(郊外方向)、有松(郊外方向)などで路線によって流れることがあります。
 (男声)この車は(経由地)経由です。次の(停留所)は、交差点を(直進 / 右折 / 左折)して停車致します。  経由地も告げるタイプ。柳橋円光寺線の山の上(市内方向)などで。
 (男声)この車は、(停留所A)を過ぎますと、(停留所B)方向へ(右折 / 左折)致します。(停留所C)は通りませんので、ご注意願います。  こちらは野々市線の泉一丁目(郊外方向)などで流れるパターン。
 (男声)この車は(経由地)経由です。(停留所A)(停留所B)の順に停車致します。  この先の停留所も列挙するもの。錦町野々市線の野町駅においては、これに続いて「電車ご利用の方は、野町駅でお乗り換え下さい」とやはり男声で流れます。
 (男声)業務放送、(交差点名)交差点を、(直進 / 右折 / 左折)して下さい。  北鉄金沢バス(株)中央営業所では「業務放送」の形で放送されるパターンも。安原線(金沢駅方向)の松島などが挙げられます。


●任意放送

 乗務員さんの手元にあるお知らせ放送スイッチで任意に流すことのできる放送で、何種類かが存在します。なお、営業所によって内容が異なる場合もあるようです。なかなか聞けない放送内容なので、あまり文面に自信がありません。間違いがありましたら、ぜひご指摘ください。
放送文面 備 考
 ICaに積み増しを希望されるお客様はバスが停車中にお申し付けください。現金でお支払いの方は、おつりが出ませんので、あらかじめ両替をお願いします。なお、全国交通系ICカードはご利用頂けません。(英語放送)  信号待ちなどで長時間に及ぶ停車中に流す乗務員さんが多いですね。令和4年(2022年)7月16日の更新あたりからでしょうか? 「小銭の持ち合わせがないお客様は……」がオミットされ、代わりに全国交通系ICカードの利用ができない件が追加されました。
 ICaに積み増しを希望されるお客様、及び小銭の持ち合わせがないお客様は、バスが停車中にお申し付け下さい。  以前の内容です。
 ただいま金沢市ではマナーを良くする市民運動を行っております。車内が込み合っているときは、座席は譲り合ってご利用ください。座席の上にお荷物を置かないようご協力をお願いします。  この放送はレギュラー放送にも存在しますが、任意で流すこともできるようです。
 お客様にお願い致します。危険防止のため、バスが停車するまで、座席をお立ちにならないようお願い致します。  車内事故防止のための注意放送。停留所到着直前に活用されている乗務員さんもおられます。なお北鉄奥能登バス(株)や北鉄加賀バス(株)小松営業所ではレギュラー放送で流れる場合もあります。
 車内が混み合い、ご迷惑をお掛けしております。車内中ほどへ、もう一歩ずつお詰め下さい。  この放送が流されるほどの混雑では、車内放送を楽しむどころではなくなっているかも知れませんね。
 お客様にお知らせ致します。携帯電話はマナーモードに設定の上、通話はご遠慮頂きますよう、お願いします。  かつて頻繁に耳にすることができた携帯電話についての注意放送は、現在は乗務員さんの手もとの「お知らせ放送」でのみ流すことができるようになっています。それだけ携帯電話が普及し、使用マナーも一般常識となってきているということでしょう。
 乗務員さんによっては事前に一度流しておく方もおられますし、実際に通話を始めた方がいた場合に流す方もおられます。どちらにも適用できる放送内容になっていますね。
 平成28年(2016年)より、北鉄金沢バス(株)では一般的で分かりやすい内容のバージョンになりました。
 お客様にお願い致します。携帯電話の通話、及び着信音にご配慮ください。  平成26年(2014年)12月1日より優先席付近でも携帯電話の電源OFFが求められなくなったため、内容が更新されていたものです。北陸鉄道(株)の担当路線で聴くことができます。
 携帯電話はほかのお客様のご迷惑になりますので、車内でのご使用はご遠慮願います。  旧小松バス(株)から継承された北鉄加賀バス(株)小松営業所版の内容です。
 お客様にお願い致します。携帯電話の通話、及び着信音にご配慮ください。  平成26年(2014年)12月1日より優先席付近でも携帯電話の電源OFFが求められなくなったため、内容が更新されていたものです。北陸鉄道(株)の担当路線で聴くことができます。
 バスが停車するまで、席を立たないで下さい。  北鉄奥能登バス(株)ではこのような放送を入れることができるようです。
 お降りの方は、バスが完全に停車してから、席をお立ち願います。  加賀温泉バス(株)に用意されている任意放送です。
 お降りの際には、お忘れ物のないよう、ご注意ください。  こちらも加賀温泉バス(株)に用意されている任意放送です。2つセットで流してくれる乗務員さんもおられますね。
 お客様にお願い致します。車内での感染を予防するため、乗車時はマスクを着用し、車内での会話や発声は極力控えるようご協力願います。  令和2年(2020年)より、新型コロナウィルス感染症の拡大を受けて追加された任意放送です。
 感染拡大防止のため、ご乗車の際はマスクをご着用いただき、車内での発声や会話は極力控えるようお願いします。  感染防止放送には別バージョンが存在しているようで、83東金沢さんによると金沢バス野々市担当の路線で流れていたということです。

 皆さんも北鉄バスのいろいろな路線を乗り比べて、多種多様な車内放送の世界を楽しんでみませんか?


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