ＪＲ能美根上駅から正面にのびる道を東へ少し歩いていくと、「大成中央」という交差点に至ります。 　ここの信号機は、東側に立つ１基のみ、いまでは珍しくなった“偏光レンズ”の灯器が設置されています。 　 　正面からのみ現示が分かり、少し角度を違えたり、一定の距離以上からでは滅灯しているように見える特殊な灯器です。 　かつては森本北などの鋭角交差点や金沢東インターからの合流地点などに好んで設置されていましたが、外国製で高価なためか、最近はルーバーフードに代用されているところがほとんどで、あまり見かけなくなってしまいました。 　 　 　ほんのりジワ〜……と変わる灯器は、いまのＬＥＤ灯器では絶対に見られないアナログな光景といえるでしょう。 　 　背面は非常にゴツゴツした外観です。かつてはこの部分が黄色く塗装されていることが多かったですね。 　大成中央交差点の場合は、一定の距離以上では正面からでも見えにくくできるという特性を生かし、すぐ手前にある旧道の合流部での誤認を防止する目的で設置されているようです。 　 　交差点の角には(有)吉田石油の根上町ＳＳがありますが、かつてはここで能美市コミュニティバス「のみバス」の給油が行われていました。鶴来駅前に本社があった時代の加賀白山バス(株)(現:北鉄白山バス(株))には給油設備がなかったためでしょう。 　しかし、平成30年(2018年)4月1日より加賀白山バス(株)本社は鶴来駅前から南部基地内へ移転しましたので、これも過去の光景となったのではないでしょうか。 （●●●）