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倶利伽羅くりから駅前の2つのトンネル

最終修正:令和6年4月15日 (2)


 
 IRいしかわ鉄道線で一番はしっこの駅、津幡町の倶利伽羅駅へやって来ました。石川・富山県境の倶利伽羅峠手前にある駅です。


 
 いまはIRの駅ですが、もちろん、もとはJR北陸本線の駅でした。


 
 この倶利伽羅駅近くには、非常に古いレンガのトンネルが残っています。

 現在の倶利伽羅駅には駅舎とホームとの間に謎の空間がありますが、昭和30年(1955年)9月1日に新しい倶利伽羅トンネルが開通する以前、明治31年(1898年)11月1日に金沢〜高岡間が開通した当初はこの手前側に線路が通っていて、レンガのトンネルは、それをくぐるために造られたものだったのでしょう。


 
 レンガ積みのトンネルを抜けると、続いて、今度はコンクリート製のトンネルがあります。最初のトンネルよりも新しそうですが、内部は荒れており、汚れた泥水がたまっています。


 
 第2のトンネルを抜けると、最後に現役のIRいしかわ鉄道線をくぐる低いガードがあります。左上に、倶利伽羅駅のホームに残っている信号取扱所跡の小屋が見えます。


 
 正式名称は「広畑函渠ひろはたかんきょ」というようです。衝突時の連絡先プレートが真面目に掲出されているために名称が明らかになったのですが、しかし、こんなところに自動車が衝突することは、まずないでしょうね。

 緊急連絡先は上から「IRいしかわ鉄道」のものがパッチされていたのではないかと思われる痕跡がありますが、不心得者によって剥がされたのか、JR西日本時代の表記が露出しています。


 
 北側へ抜けて来ました。こちらからは入るのがためらわれるような、異様な雰囲気です。砂利が堆積しているために腰をかがめなければ通り抜けることはできず、ましてや自動車で入ることなど、絶対に不可能でしょう。


  


 
 もう少し石動方へ進むと、同様のレンガのトンネルがもう1ヵ所。こちらは少し低いですね。穴蔵って感じがします。ただ、こちらのトンネルのほうが路面のほうは安定していて、歩きやすいです。


 
 こちらのトンネルは1本のトンネルが新線部分まで続いているのですが、途中からコンクリートの壁に変わり、あきらかに途中から後年になって造られた部分であることが分かります。

 もとはレンガの部分だけだったのを、新線の建設時にボックスカルバートに接続し、一体化させたのでしょう。


 
 ここがもともとの北側の出口だったのかも知れません。


 
 反対側に出てきました。ごく普通のボックスカルバートで、南側入口とのギャップがすごいです。


 
 左手に見える木造駅舎と、跨線橋との間にある謎の空き地が、もとの線路やホームのあった場所と思われるスペースです。こうして見ると、開業時の旧線は現在の線路よりも少し高いところを通っていたらしいですね。それで、広畑函渠はあんなに低いガードになっているかも知れません。


 
 おまけですが、倶利伽羅駅近くにある押しボタン信号機は「くりから駅前」と平仮名表記です。

  


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