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幻の花園農業植物園

 金沢市二日市町にある「いしかわ農業公園」予定地をしのびます。

最終修正:令和6年4月1日 (10R)

 

 国道8号線津幡バイパスを津幡方面へ走ると、山環と合流してほどなく、海側に、並木に囲われた謎の敷地があるのが見えます。これが、県農業植物園「いしかわ農業公園」として造成されるはずだった予定地です。


 
 予定地はかなり広大なもので、盛り土となっているので、遠めに見ると古墳か城跡のようです。


 
 北側から予定地を見る。


 
 北側に何ヶ所か入口がありますが、この入口は柵がされ、荒廃しています。


 
 この入口は整備されていました。現在、予定地はサッカー場として暫定利用されているようで、その案内看板が立っています。


 
 農業植物園へのアクセス道路はバイパスから数十メートルで途切れ、整備途中という感じで終わっています。あとは以前からある農道が予定地への道として通じていますが、その農道の左側には拡幅=アクセス道路化できる用地が草むして放棄されています。


 
 農村地帯にポツンとある、中央分離帯のある道路。


 
 津幡バイパスのインターチェンジは、完全に予定地の方を向いて付けられています。この付近の道路は複雑な形状になっています。もしかしたら、この線形は過渡的なもので、将来的には整備を進めて分かりやすい道路形状にしていくつもりがあったのかも知れないと思わせるものがあります。


 
 津幡バイパスのインターチェンジを遠望する。写真右手の草むらが、アクセス道路の用地と見られます。


 平成7年(1995年)8月9日付けの北國新聞朝刊によると、この植物園の名称は「いしかわ農業公園」と決定。「みどり・くらし・めぐみ」を園のテーマとし、石川の新しい米作りの方向を示す大区画水田や食文化館、農村文化園などが造られる予定だった模様です。平成9年(1997年)度着工、平成12年(2000年)の開園を目指す、とありました。

 農業植物園の建設がふたたび始まることは、まず無いでしょう。子どもの頃きいた、先生など大人の話では、ここは農業という日本人にとってかけがえのない営みのミュージアムといえるテーマパークになり、バイパス至近という立地もあって、全国から観光バスが立ち寄り、北陸本線には「花園農業植物園駅」ができ、過疎地帯と化した花園校下の振興にも大いに寄与するはずでした。

 筆者の小学生の頃には、将来の農業植物園の構想を考えたり、予想図を描いたりという授業もありました。それらが実現するのは、きっと大人になったときだなと夢見ていたのですが、大人になったいまも、ここは草むした空き地のままです。

 しかし、ようやく状況が動き出しそうです。

 馳浩石川県知事は、30年近く塩漬けになっていたこの土地を、いま運転免許センター隣接地にある県消防学校の移転候補地として見出したのです。

 新消防学校は防災教育を図る防災センター、備蓄や物資の輸送拠点としての活用も考えられているそうです。



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