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青地白字の交差点名標について

 信号機に掲げられている交差点名(地点名)の標示。子どもの頃の筆者にとっては、路線バスと同じくらいこれにとても興味があって、街なかの交差点名を憶えては、画用紙に見よう見真似の漢字でそれを書いたりしていたものです。

 幼な心に不思議だったのは、この名標に、ときどき「青地白字」のタイプのものが混在していたこと。どういう意味合いがあるものか当時は知りませんでしたが、どうやら、これはかつて国道8号線上の交差点で専用的に採用されていた標示板だったのだとか。

 現在はこうした様式は使用されておらず、残っているのはいまでは国道8号線ではなく、旧道になってしまった場所ばかり。また、経年により、通常の白地青字のものに交換されてしまうケースも……。

 そういうわけで、金沢市内に残る、消えゆく「青地白字の交差点名」をコレクションしてみたのです。

最終修正:令和4年11月24日 (11R)


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 「森本」(現存しません)
 森本駅の北、国道304号線との分岐点のT字路です。ちなみに、ひとつ北の「森本北」には青色のみ偏光レンズの変わった信号機が設置されています。

 手元にある古い「森本テレホンガイド」に載っているショッピングセンター「ファ・ミ・レ」の広告写真によると、もともとの「森本」交差点は現在の「森本駅前」交差点だったようです。ゼブラ付きの古い信号機の横に、青地白地の「森本」の札が付いている写真が確認できます。とすると現在の「森本」交差点が「森本北」だったのでしょうか?

 令和3年(2021年)10月までに灯器の更新とともに横型のローマ字入りのものに更新され、姿を消しました。


 
 「神谷内」
 山側環状神谷内インターへのアクセス道路との交差点。古くはひとつ南側、現在は信号のない十字路が神谷内交差点となっていました。この名標はおそらく旧の神谷内交差点から移設したものでしょうね。


 
 「小坂町」
 ここの信号は歩道橋に設置されています。金沢方面へ向かって、左へ行けば星稜高校・大学、右へ行けば東金沢駅となっています。


 
 「尾張町」(現存しません)
 橋場〜武蔵間の地味な交差点ですが、ここにも忘れられたように青地白字の名標が残っていました。ここも令和4年(2022年)2月までにローマ字入りの新しいものに更新され、姿を消しました。

 かつては「鳴和」「橋場」「むさし」も青地白字でしたが、これらも更新により一般的な白地青字タイプに。「むさし」に至っては漢字表記の「武蔵」に変わってしまい、印象的な交差点名だっただけに、少し淋しいですね。


 
 「尾山」(現存しません)
 北國新聞社の前の交差点です。花里線や金沢大学線が左折していたのも今は昔。いまではほぼ全てのバスがここを直進するようになりました。

 ここは令和2年(2020年)3月頃に横型のローマ字入りのタイプに更新されました。


 
 「香林坊」(現存しません)
 金沢市の中心の中心であるここに青地白字の名標が現役なのは嬉しい限りでしたが、残念ながら平成27年(2015年)2月中旬頃に更新され、ローマ字入り横書きタイプのものに変わりました。

 黒色塗装の信号機は、金沢市内ではここと「日銀前」、「香林坊1丁目」あたりが最初だったのではないかと思います。「日銀前」など、当初は結構古い初期の金属製丸型信号機が黒色になっており、目を惹くものがありました。

 「南町」と「片町」も、かつては青地白字だったようです。
 (情報ご提供:じゅんさん)


 
 「広坂」(現存しません)
 ここは旧8号線のルートから外れる気もするのですが、支線の扱いかなにかで8号線だった時代があるのでしょうか。土日祝のみ歩車分離式となるため斜め横断が可能になり、「カッコー」と「ピヨピヨ」が絶妙なリズムで交互に鳴る「異種鳴き交わし」を耳にできます。

 ここも平成27年(2015年)2月中旬頃に更新され、ローマ字入り横書きタイプのものに変わりました。

 かつては「兼六園下」も青地白字だったようです。
 (情報ご提供:じゅんさん)
 これは古い写真などでも確認することができますね。やはり香林坊〜兼六園下〜橋場間は8号線に準じた区間として設定されていたのでしょうか?


 
 「野町広小路」(現存しません)
 通称・野田専光寺線との交差点です。かつてはバス停名も「野町広小路」だったそうですね。町名が冠されると、なんとなく重厚な感じがします。

 平成24年(2012年)1月、信号機の更新とともに片町方向の名標が白地青字のタイプに更新されたのを皮切りに更新が進み、最後に残った野町方向の1基も令和3年(2021年)2月頃に道路拡張工事の進捗により更新。ついに全て姿を消しました。


  
 「有松」(現存しません)
 南大通りの終点で、旧8号線ルートはここで右折します。現在の松任線、金沢寺井線などのルートが、かつての国道8号線だったわけです。現在は4枚すべての名標が白地のものに更新されています。


 
 「横川」(現存しません)
 ここが青地白字の名標の最南端でしたが、残念ながら平成23年(2011年)1月までに白地青字のタイプに更新されました。

 なお、「泉」「久安」もかつては青地白字の交差点名標だったようです。

 (番外編)
 
 国道8号線とは全く関係ないところながら、金石街道にある「観音堂口」交差点が、なぜか青地白字の交差点名標になっているとの情報を頂きましたので、見てきました。
 (情報ご提供:じゅんさん、西園寺恂教さん)

 ただしここの交差点名標は白い枠がなく、なんとなく半製品という感じがします。なぜこういう仕様になったのでしょう?

 (過去の写真から)
 ぽんさんより、青色時代・「むさし」表記時代のお写真をお借りできました。

 
 (写真ご提供:ぽんさん)*転載はご遠慮ください

 懐かしい「むさし」表記の交差点名標! 筆者は残念ながら、写真に残せずに終わってしまいました。いつまでも不変の光景だろうと信じていたためです。ぽんさん、ありがとうございます。


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