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長町武家屋敷跡へ……

 ここは普通に観光地を観光するページです。

 このページの内容は旧「北陸ローカルバス探見隊」のバス停のページで記述していたものを加筆しました。


最終修正:令和6年4月1日 (2)


 
 香林坊7番(日銀前)のりばより「東急ホテル」横の坂を下りると、香林坊東急スクエアの裏手、鞍月用水沿いの「せせらぎ通り」に出ます。用水はかつて金沢城の外堀の役目も果たしていたそうです。

 用水に沿って右へ折れたあとすぐ左手へ、立て札に従って歩けば間もなく土塀と石畳の残る長町武家屋敷跡です。


 
 繁華街・香林坊からわずかに歩くだけで、このような城下町の風景となっています。区画整理とは無縁の、曲がりくねり入り組んだ街です。あてもなく歩いていると、大通りに行き着いたときには意外なところへ出る、そうして迷ってみるのも面白いです。

 このような街づくりは、前田利家公が城を守るために構築したものだそうで、甲州流の兵法を用い、袋小路、丁字路、曲がりくねった狭い道の続く街路が作られたということです。武士たちの行き交った藩政期の雰囲気が感じられます。

 左奥に見えるビルが北國新聞社です。このように繁華街のすぐ近くに古い街並みが残り、古いものと新しいものが調和してあるのが金沢という街の特性といえましょう。


 
 このような街並みが残っているのは、400年以上にわたって戦火を免れてきた金沢ならではのものです。藩政期、前田家による280年の統治において、どの藩主も戦を避け、学問奨励、和菓子や加賀友禅に代表されるような文化の振興に力を入れていたといいます。

 日本中の都市が無差別爆撃を受け、多くの一般市民が犠牲になった太平洋戦争においても、アメリカ軍は金沢への空襲を行いませんでした。平和は金沢の財産といえるでしょう。

 なお、武家屋敷跡の邸宅は現在も個人が普通の生活をされている民家ですので、住宅街を歩くものと思い、マナーを守って散策してください。


 
 加賀藩ではこのような土塀は格の高い武士でなくては作ることはできなかったそうで、足軽、小物クラスの屋敷は杉垣、生垣しか許されていなかったといいます。ですから長町は武士の暮らす街としても高級な住宅地だったわけですね。その通りで、長町という町名は加賀藩八家のひとつ、長家の屋敷があったことが由来とされています。

 写真の左下に見える石は「ごっぽ石」といい、下駄の間に詰まった雪をこそげ落とすのに使ったそうです。


 
 土塀の家並みから二の橋を渡れば、大野庄用水(鬼川)に沿ったふらっとバス長町ルートのバス通りです。長町武家屋敷跡バス停、老舗記念館バス停もすぐ近くです。散策後にふらっとバスで武蔵方面へ抜けるのも面白そうです。


 
 鬼川に沿うて長町から玉川町へと続くバス通りには風情があります。


 
 改築工事中の「長町中学校」(旧:中央小学校)の校舎です。かつて倉庫精練(株)本社のあった場所で、旧長町、長土塀、松ヶ枝町、芳斎町の各小学校が合併し、昭和62年(1987年)7月10日に竣工式が行われました。

 令和4年(2022年)4月1日より中央小学校は玉川町の新校舎へ移転。来る令和5年(2023年)4月には兼六園下にある小将町中学校が旧中央小校舎へ引っ越してきて、「長町中学校」として開校する予定となっています。


 
 長町中学校前の金沢ふらっとバスです。


 
 鬼川に沿った路地にある金沢ふらっとバス長町ルートの「老舗記念館」バス停です。

 長町武家屋敷跡にもっとも至近なバス停がここですが、武蔵ヶ辻あたりから乗るとずいぶん遠回りの末にようやくたどり着くバス停ともなりますので、もし武家屋敷跡を散策される場合は、やはり香林坊バス停からアクセスし、散策を終えたあとに、このバス停でも次の長町武家屋敷跡バス停でも、手近に目に付いたのりばからふらっとバスに乗車する行程のほうが、都市空間と武家屋敷のコントラストが味わえるという面でも良いかも知れません。


 
 「老舗記念館」はかつて南町の国道157号線沿いにあった旧「混元丹の中屋」の建物を移築したもので、「長町研修館」とともに平成元年(1989年)4月1日に開館しています。


 
 長町の外れ、中央通り沿いに「長町研修館」があります。平成元年(1989年)4月1日、統廃合によって閉校となった旧長町小学校の校舎を改修してオープン。グラウンド跡を利用して長町観光駐車場も造られたため、金沢市内定期観光バスが長町武家屋敷に寄留する際の停車場所としても活用されています。


 
 長町観光駐車場に停車中の定期観光バスです。


参考文献
 「金沢の気骨」山出保・著(北國新聞社)
 「金沢を歩く」山出保・著(岩波新書)
 「北國新聞縮刷版」各号


 よろしければこちらのページもどうぞ……
 →香林坊東急スクエア(ショッピ)


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